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「凝った名前」

 「蒼空」「花音」「月愛」「心遙」「湊羽」「愛大」「苺子」。これ は最近、目についた新生児の名前である。順に「そら」「かのん」「むうあ」「こはる」「みう」「あいる」「まいこ」と読むそうだが、名付けた人以外では、どれだけ正確に読めるだろうか。

 ▼新入生を迎える前、教師が一番頭を痛めるのは、子どもたちの名前を正確に読み、名前と顔をいち早く覚えることである。もし間違った読みかたをすれば「ないがしろにされた」と怒る親がいるし、めげてしまう子も出る。名前を正確に読むことが教師の資質にも関わると、佐藤稔さんがその著『読みにくい名前はなぜ増えたのか』(吉川弘文館)で述べている。

 ▼凝った名前を付ける傾向は今に始まったことではない。700年ほど前、吉田兼好は『徒然草』第116段の「寺院の号」で、最近の名前に見慣れぬ文字を付けるのは、つまらんと批判している。

 ▼明治の文明開化の時代にも、凝った名前は顕著だった。欧米人の名にあやかってジョージを「丈司」「穣二」に、メアリを「真理」「鞠子」などと名付けたことはよく知られている。

 ▼こうした傾向を笹原宏之著『漢字と日本語の文化』(NHK出版)は、近年は漢字の意味を重要視するのではなく、「音」を利用する表イメージ(表音)文字に国民意識が変わりつつあるのではないかと分析している。教師の嘆きは続きそうだ。(翠)



(2013年11月15日更新)


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