2013年11月25日(月)

「人類と共存できぬ」脱原発訴え県民集会 3500人が参加/さいたま

原発反対の思いを訴えてパレードする参加者ら=24日午後、さいたま市浦和区

 「2013さよなら原発埼玉県民集会」が24日、さいたま市浦和区の北浦和公園で行われ、広島で被爆した医師肥田舜太郎さん=同市=やルポライター鎌田慧さんらが「原子力は人類と共存できない」などと脱原発への思いを訴えた。

 集会には約3500人(主催者発表)が参加。肥田さんは広島と長崎への原爆投下と東京電力福島第1原発事故の対応の共通項を挙げて政府を批判。「もう一つ原発事故が起こったら日本は滅びる。今、非常に大きな危険にさらされているこの日本を、孫やひ孫や子孫のために、安心して生まれてこられるような国にしよう」と熱を帯びた口調で話した。

 日本原水爆被害者団体協議会事務局長で埼玉県原爆被害者協議会会長の田中熙巳さんは、福島第1原発事故で放射性物質が世界に拡散したと指摘した上で「原子力の怖さを知らなさ過ぎた。原子力は人類と共存できない。コントロールできる代物ではない。原発は全てなくすべき」と訴えた。

 鎌田さんは「原子力産業は兵器産業。全力を尽くして原発を止める運動をさらに強めたい」と強調した。

 集会では、上尾和太鼓の会「和駒」などが演奏を披露したほか、県内で脱原発や福島復興の支援活動をしている団体の代表者らが活動内容を報告。原発の計画的廃炉、再生可能エネルギーへの構造転換などを求める決議を採択した。

 参加者らは「原発いらない」「国民の声を聞け」などと訴えながら、浦和駅東口までの約3・5キロを行進。2歳のひ孫と参加した川口市の女性(70)は「この子のためにという思いもある。自分たちから声を上げて訴えていかなければいけない」と話していた。

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