ヒートアイランド、昨夏緩和=原発事故後の節電寄与か―帝京大

 冷房による排熱やアスファルトなどからの放射熱で都市部の気温が高くなる「ヒートアイランド現象」が東京都心で昨年7月、前年同月に比べ緩和されたことが三上岳彦帝京大教授(気候学)らの調査で分かった。東京電力福島第1原発事故を機に節電意識が高まり、冷房などの使用が控えられたことが大きな要因と考えられるという。

 三上教授によると、2010年と11年の7月の平均最低気温が26度以上だった東京23区内の4地点と、同23.5度以下だった埼玉や群馬、栃木など10地点の温度を比較した。

 7月の日射量は11年の方がやや強かったが、都心部と郊外の気温差は1日平均で10年より0.36度縮小。午後4時では0.67度も縮まった。 

[時事通信社]