秘密保護法案:「26日衆院通過」巡り与野党攻防

毎日新聞 2013年11月24日 20時52分(最終更新 11月24日 23時19分)

 与野党幹部は24日、NHKの番組で、特定秘密保護法案を巡って論戦した。与党が26日に衆院通過させる方針を強調したのに対し、野党側は、与党と修正合意した日本維新の会も含めて慎重審議や廃案を要求。与党内にも衆院通過の先送りを容認する声が出始めた。

 自民党の高村正彦副総裁は「会期内に参院で十分審議することを考え、衆院で採決しなければならない」と述べ、26日の衆院通過を目指す考えを示した。これに対し、民主党の高木義明代表代行は「国民にもよく分からないという声が多い。慎重に審議すべきだ」と反発。維新国会議員団の松野頼久幹事長も「3時間しか審議できない。なぜ1日、2日を焦るのか」と反対姿勢を強調した。みんなの党の浅尾慶一郎幹事長は「(26日衆院通過でも)修正合意を破棄することにはならない」と述べ、理解を示した。共産、生活の党、社民党はいずれも廃案を主張した。

 一方、公明党の北側一雄副代表は「多くの政党の合意を得るように、慎重にやっていきたい。国民に法案の中身をしっかり知っていただくことも必要だ」と指摘した。同党幹部は「維新への配慮は当然だ。28日でもいいのではないか」と述べ、衆院通過が28日にずれ込む可能性を示唆。同法案成立に向け「政府は国会の会期延長を視野に入れている」との見方を示した。

 衆院国家安全保障特別委員会は25日、福島市で地方公聴会を開催後、与党と維新、みんなが合意した修正案の趣旨説明を実施。与党が野党に、26日に同特別委と衆院本会議で同法案を可決する日程を提案する予定だ。【高本耕太、光田宗義】

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