(cache) シックハウス症候群

健康・スクラップブック


シックハウス症候群

 国民生活センターは、4月21日(1998)急増する「シックハウス症候群」対策として、消費者被害注意情報を出しました。
 この書類は、PDF書類(印刷に適したファイル形式)でインターネットで配付されています。分かりやすいリポートなので、シックハウス症候群化学物質過敏症に興味のある方は参照をお勧めします。

 シックハウス症候群とは、住宅を建て直したり新築のマンションへ引っ越した際に、住宅建材の揮発性化学物質が原因で体調不良などの症状が起きるものです。また、家具を新調したようなときにも起こることがあるようです。

 具体的には、次のような化学物質が疑われています。

 症状としては、次のよな自覚的にはっきりした症状が出るようです  また、国民生活センターの今回の調査では、このような症状が出たのは「入居直後から出た」や「入居前の引っ越しなどの準備段階で出た」ことが明らかになりました。

 しかし、ちょっと困ったことに、この「シックハウス症候群」は、「その症状がある条件で発生する」といった症状の再現性や、原因と症状の因果関係が解明されていません。
 それで、日本国内のほとんど多くの病院では、「どこも悪くありません」とか「アレルギー体質でしょう」といわれて、症状が改善するような方法を見つけてもらえないことがあります。
 そして、区役所のような行政機関へ事態の改善をお願いに行っても、「そのような病気が本当にあると立証されていないので、万全の体勢で臨んでいますが、なにもできません」と言われてしまうかもしれません。

   仕方がないので、シックハウス症候群や化学物質過敏症の人は、家を改造するなど自ら症状改善の方法を模索したり、重症の人は、アメリカのダラス大学環境健康センター(The Environmental Health Center-Dallas) が治療してくれるというので、渡米して診(み)てもらっています。
 このダラス大学環境健康センターはインターネットでホームページを出しており、有用な情報を豊富に提供しています。

 その記事(EHC-D Refering Physician Information)の中に、診断に要するテストの種類や、治療法の種類が載っていましたので、ご紹介します。

高度な診断法

  1. 皮膚チャレンジテスト(Skin challenge test)カビ、花粉、チリ、dangers、不飽和炭水化物(terpenes)、腸ペプタイド(Intestinal peptide)、plant phenoline、食物、化学物質
  2. 経口チャレンジテスト(Oral challenge test)食物と化学物質
  3. 大気吸入化学物質チャレンジテスト(Inhaled ambient dose challeng test)
  4. 自律神経システムの評価(Evaluation of autonomic nervous system)
  5. コンピューター化されたバランステスト(Computerized balance tests)内耳及び脳の汚染を調べる
  6. 末梢神経テスト(Neurometer)
  7. 脳機能評価(Psychological-brain function evaluation)
  8. 運動ストレステスト(Exercise stress testing)環境条件をコントロールした中での、世界で唯一の心臓と肺臓の評価を実現
  9. 不整脈についての心臓機能テスト(pulmomary function testing)
  10. 血液検査
  11. 室内空気の分析(Air analysis indoor) バクテリアやカビのテスト
  12. 血圧の評価(Acupuncture evaluation)
  13. ホメオパシー(類似療法)による評価(Homeopathic evaluation)
  14. 一般的な医療診断(General medical evaluation)
  15. 外科的診断(Surgical evaluations)
  16. Peripheral oxygen status
  17. 眼やレンズの診断(Eye and lens evaluations)
  18. 電磁波チャレンジテスト(Electromagnetic challenge testing)
有効な治療法
は次回に掲載します。

 国民生活センターのリポートに戻ると、「シックハウス症候群」から身を守るには、(マンションや家屋や家具を) 買う前に注意しろということですが、かなりきつい言い方です。(と言うのは、売る方が気をつけるべきなのか、買う方が気をつけるべきなのか、混乱があるように思います。)

 例えば、使われている合板が、どのようなグレードのものものか、換気が良好か、湿気対策は講じてあるかなどです。

 合板の種類などは、大和ハウス工業(株)のホームページに詳しく載っていますので、参照をお勧めします。

 ところで、日本の医療機関では、超微量の化学物質が原因で起こる健康被害について、診断と治療を行うような環境が整っていないということです。
 しかし、つい最近(1998.4)のテレビ報道では、北里大学医学部が「シックハウス症候群」や「化学物質過敏症」の診断に必要な、「Clean Room」の建築を始め(6.3修正)らしいです。


北里研究所病院、化学物質過敏症の治療施設開設へ

北里研究所付属病院(東京港区)は化学物質過敏症を専門に診断・治療する医療施設「臨床環境医学センター」を新設する。(1.30.1998:読売新聞)

* 化学物質の濃度が通常の部屋の30分の1程度のクリーンルームの建設に8月から着工、来年4月の開業を目指す。最近問題になっている化学物質過敏症の診断・治療施設は米国とドイツにある程度で、日本では初めての施設になる。
(6.9.1998追加)


関連URL:
JCIC: 国民生活センター
Environmental Health Center-Dallasダラス環境健康センター・環境医学で最も有名な先生 ウイリアム・レイ博士の主催による
Caloric Dietでも、ダラス大学のリポートの一つ「safe bedroom」を紹介しました
大和ハウス工業(株) 合板の規格が掲載されています
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