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  俺の彼女は聖剣です。 作者:炎雷
拒絶
黒いコートをはためかせ、右手に紫色の血で濡れた剣を持つ人が、私の目の前に立っている。
そのことから考えて、さっきのオークをバラバラにしたのは、この人だろう。
そして私は、その人を見た瞬間、気づいていた。この人は……この人は……!

――お兄ちゃん!

叫びたいのに声が出ない。
嬉しすぎて、唇がカラカラに乾いて、何も言葉にできなかった。
私を助けに来てくれたんだ!そう思った。
だって、私が望んだ時に、いつも助けてくれていたお兄ちゃん。
大っ嫌いな兄にいじめられた時は、いつも仕返ししてくれていたお兄ちゃん。
その姿と、目の前に立つ人の姿が、綺麗に重なったから。
私の涙が、嬉し涙に変わった。

「大丈夫か?」

小さく呟いて、黒衣の剣士は後ろを振り向き、さっき私を突き飛ばした女性に笑いかけている。
その笑顔は、とてもカッコよかった。思わず、顔が熱くなる。

「あ……あんた。何して……」

女性が驚いた様子でお兄ちゃんを見ている。
……知り合いなのかな?
どうだ!私のお兄ちゃんはかっこいいでしょ?って叫びたくなった。
でも、あまりの驚きに私の唇は動かない。ただただ、一年ぶりに見るお兄ちゃんの姿を……勇者の姿を見ることだけに、精一杯だった。

「ん?見て分かんねえか?パンの礼をしにきたんだよ。おばちゃん」

女性の手を取って、立たせてあげているお兄ちゃんが、ニヤッと笑う。
その顔もまた、懐かしくて、かっこよくて……。

早く私の方に来てくれないかな?そんな期待を寄せながら、私はお兄ちゃんを見る。
そうしていると、私の視界に一体のオークが、お兄ちゃんめがけて走ってくるのが見えた。さっき私が吹き飛ばしたオークだ。

――危ない!

叫ぼうとした。このままじゃ、お兄ちゃんが死んじゃうって、怖かった。
でも、やっぱり声が出なくて……。
なんとか伝えようとするけど、お兄ちゃんはこっちを見てくれない。どうしようどうしよう!

そう思ったんだけど……

「あんた!後ろ!」

代わりにおばちゃんが叫んでくれた。それにお兄ちゃんはゆっくりと振り向くと、

「あ?邪魔」

恐ろしい程低く呟いて、一瞬だけ体がブレた。そして、何かが空を切る音が無数に響く。

そして何事もなかったかのようにおばちゃんに向かって振り返ると、さっきまで走ってきていたはずのオークが、お兄ちゃんの目の前でバラバラになり、血の雨を降らせる。
それを見て、私は目を見開いた。

――今……何したの!?

全く見えなかった。自分のお兄ちゃんが、何をしたのか。全くわからなかった。
おばちゃんの目も、驚愕に見開かれている。私だってわからなかったよ。
驚きを隠せずに、お兄ちゃんを呆然と見つめると、お兄ちゃんは地面に剣を刺し、おばちゃんのそばで膝を付き、

「なあ、おばちゃん。怪我してるだろ?見せてみろよ」

そう言って足を触っていた。

「い、いつっ……痛いね!何すんのさ!?」

お兄ちゃんが足首を回させると、叫ぶおばちゃん。それを見て、お兄ちゃんはふむと頷くと、

「捻挫だ。腫れてやがる。待ってろ?いま病院連れてってやるから」

そう言って女性を抱え、先ほど女性が足を挟ませていた荷台に乗せる。
その後くるりと踵を返すと、

「おーいティア!そんなとこに隠れてないで出てこいよ!」

少し離れたところにある木に向かって、大声で叫ぶ。すると木の裏から、金色の頭が顔を出し……

「う……怖いよ~」

ビクビクした様子の、物凄い可愛い子が顔を出した。……え?
な、何この子!?すごい可愛い……っていうか!お兄ちゃんとどんな関係なわけ!?
私がその女の子に目を奪われていると、その子はトテトテとお兄ちゃんのところに小走りで走り寄って、

「う~……」

お兄ちゃんのコートの端を握り、涙目でお兄ちゃんを見てる女の子……か、彼女!?な、なのかな……?
私がそれに慌てていると、お兄ちゃんはニコッと笑って、

「ほら。簡単に泣くな。ティア。お前に頼みたいことがあるんだから。ちょっと、おばちゃんに付いててやってくれ」

そう言って、ぽんぽんと頭を撫でていた。
それを見て、私はとても悲しくなる。
もう、7年も見たことのなかったその笑顔。私だって、撫でて貰いたいのに、物凄く大切そうに撫でてもらっている女の子が、

「う、うん。えへへ~」

とても気持ちよさそうに笑っている女の子が、羨ましかった。
まるで自分の居場所を奪われていったようで……悲しかった。
ずっと欲しくて欲しくて、でも手に入れられなかったその居場所を持ってるその女の子が、本当に羨ましい。

でも、今度は私の番だ。きっとお兄ちゃんは、私に気づいてくれている筈。
だから私にも、大丈夫か?って、手を差し伸べてくれるはず。
そしたら言ってやるんだ。久しぶりって、会いたかったって。
そう思ってみていると――――

「じゃ。最後の仕事だな」

お兄ちゃんはその綺麗な女の子も荷台に乗せると、私に見向きもせず、明後日の方向を見た。私たちが逃げてきた道だ。
不思議に思って私もそっちを見てみると、3体ほどのオークが、こちらに走ってきていた。
多分退路を開いている騎士たちの討ち漏らしだろう。

――ま、まさかあれと戦う気!?

私がそれに焦っていると、そのまさかだったようで、お兄ちゃんは地面に刺していた剣を抜くと、ゆっくりとオークたちに向かって歩いていく。

「グガアアアア!!!!!!」

オークがお兄ちゃんに気づいた様で、大声で威嚇してくる。ぜ、絶対やばいよ!逃げてよ!そう叫びたくなるほどの威圧感だった。

でも、そんな私の心配はよそにスタスタと歩いていくお兄ちゃん。
そしてオークとお兄ちゃんが交錯しようとするとき、

「……加速」

お兄ちゃんのボソッとした呟きが聞こえた気がした
一瞬身体がブレ、幾重にも光の線が走る。
そしてお兄ちゃんはそのまま、何事もなかったかのようにオークの脇をすり抜けた。

――――刹那。

3体のオークは、肉塊と化し、私たちの近くに転げてきていた。
目の前に、オークの大きな頭が転がってくる。その頭は、元から恐ろしい顔が、絶望に染まって、さらに気持ち悪いものと化していた。

視線をお兄ちゃんに戻すと、お兄ちゃんは剣を軽く宙で払い、何か布のような物で拭いて鞘に収めているところだった。

パチンッ

そんな音が、ここまで響いてくる。お兄ちゃんはそれを確認すると、こちらを振り向き、

「オークって弱いんだな」

ニッと笑った。もう!カッコよすぎ!
私がポーッとそれを見ていると、お兄ちゃんは私の方へ歩いてくる。や、やっと気づいたのかな?

私は慌てて、自分の姿を見下ろす。クタクタになってしまったドレス。ボロボロになったヒールの靴。靴擦れしたのか、足からは血が滲んでいた。
うん。全然可愛くない。でもいいんだ。お兄ちゃんなら、ボロボロだなって、笑ってくれるはずだから。
久しぶりだな?元気してたか?って手を取ってくれるはずだから。

そう思って期待していると、遂にお兄ちゃんが私の傍までやって来た。
顔を間近で見て、熱くなる。
久しぶりに見るお兄ちゃんは、随分大人っぽくなって、凛々しいって表現が、とても似合う男の人になってた。
私がちゃんと見たのは、7年前が最後だから、しょうがないんだけどね?でも、すっごくかっこいい!

お兄ちゃんが私のそばで腰を屈める。するとその顔がもっと近くなって、私の心臓は、バクバクと大きな音を立て始めた。
やっと、やっと話しかけてくれるんだ!そう思って期待する。
いっぱい、いっぱいお話したいことがあるんだ!今日はこのまま家まで来てもらって、朝までお話したい。
ほら。お兄ちゃんに護衛されて、家まで帰れるとか最高じゃない!あんな騎士たちより、ずっと強いんだし!
私がそんな夢を見て、伸ばされた手に自分の手を差し出そうとすると……

―――私の手は、空を切っていた。

……あれ?私は思わず、首を傾げる。きっと狙いを外しちゃったんだよ。そう思って気持ちを入れ替えていると、
お兄ちゃんはスッと立ち上がり、スタスタと歩いて行った。……あ、あれ?
その手に握られているのは、先ほど転がってきていたオークの頭。

その背中を見て、一瞬思考が止まる。
えっと……つまり?
お兄ちゃんは私に手を伸ばそうとしたんじゃなくて、あの頭を取ろうとしてたってこと?

「こいつだけは綺麗に切っておいたんだ。どうだ?キモいだろ?」

「うわああ!!!近づけないで!怖いよ!怖いよーーーー!バカバカ!シンのバカっ!?」

「はっはっは!泣き顔もかわええのう!」

「ちょっ!?あんた!?そんな気持ち悪いものよく触れるね!?」

「ん?お土産にするか?」

「いらんわい!?」

呆然とする私を無視して、盛り上がる3人。あ……あれ?
お兄ちゃんが非常にいい笑顔で2人にオークの頭を見せぶらかし、2人がそれに叫んでいる。
でもそこに、私の居場所はない。まるで、無視されているような……。
い、いや!お兄ちゃんに限ってそれはないよね?ね?私のこと大好きなはずだもんね?
え……じゃあどうして?まさか……私に気づいてない?

そ、それは一大事じゃん!?

気づいてないとかありえない!私もお兄ちゃんとお喋りしたいのに!
や、やばいよやばいよ!このままじゃ……な、なんとか気づいてもらわないとっ!?
どうしようどうしよう!どうしたらいいかなっ!?

そう思いながら口をパクパクしていると、あ!レンがお兄ちゃんに話しかけようとしてる!よし、あいつに何とかさせようっ!
ていうか遅いんだよ!全く。きっとお兄ちゃんのかっこよさと強さに呆然としてたんだねっ!しょうがないなあ~。
私はレンに頑張れ光線を浴びせる。対するレンは、ゆっくりとお兄ちゃんに近づくと、声をかけた。

「き、君!ちょっといいかい?お、お話したいんだけど!?」

レンがお兄ちゃんに話しかけている。キョドキョドしてるのは仕方ないよね?だってお兄ちゃんかっこいいし!
正しい反応だぞっ♪そんなことを思いながらレンの頑張りを評価する。さて、お兄ちゃんはどう返すかな?

「でさー。この顔をギルドで見せて、みんなを驚かせようと思ってんだよー!」

「ちょっと!それ持って行くの!?気持ち悪いよ!」

「ん?だって一応報告しないといけないし」

「う……私も今のあんたには近づきたくないね……」

「ん?ほれ」

「だから近づけないでって言ってるでしょうがバカ坊主!?」

「あ。病院にも持っていくか」

「やめんしゃい!心臓の弱い患者さんがくたばっちまう!」


「あ……あの?」

あ。レン無視されてる。本当に使えないねっ!全く……しょうがない。真打ち登場だ!
そう思って私は立ち上がり、お兄ちゃんのところに歩く。ふふっ。驚くお兄ちゃんの顔が目に浮かぶよ!
多分美人になってるって言って、頭を撫でてくれるんだろうな~。へへへ。おっと、頬が緩んじゃったよ!

思わずにやけてしまうのをなんとか我慢しながら私は歩く。おっと。さっきの女性が私に気づいたみたいだ。

「ああ。あんた。さっきはありがとうね。突き飛ばしちまって悪い。怪我はなかったかい?」

「あ。はい。おかげさまで私も怪我せずに済みました」

一応お礼を言っておく。
まあ、本当は怪我なんかしないどころか、すっごく余計なことされた気分なんだけどね!
だってさ。あのままだったら。私を守るようにお兄ちゃんが立ってくれたはずなんだよっ!?全く。腹立たしいよっ!
そしたらこんな苦労せずに、お兄ちゃんが私を振り向いて、クレアッて笑ってくれるはずだったのに!

……まあ、過ぎた事はいいか♪私はこれから、街までデートするんだし、いいじゃないかっ!そうだそうだ!前向きに行こう!
そう思いながらチラッとお兄ちゃんを見る。すると……

「ほ~らティア!こわいぞ~!」

「やああああん!こないでええ!」

「はっはっは!ガウガウガウ!」

「うわあああああんん!ばかあああああ!」

……この女ムカつく。

おっと。本音が出たね。コホン。まあ、そうだよね。一応お兄ちゃんの彼女(笑)だもんね?
でもさ~彼女って妹の下位互換だよね!所詮は他人。生まれた時から一緒の家族には勝てんのですよ。
え?お前ら7年も離れてただろうがって?…………き、気にしたら負けなんだよ!うんっ!

さて、気を取り直して杖も握り直していこうかっ!え?杖で何するのかって?そりゃあ当然泥棒猫を―――ゲフンゲフン。
はあ~でもやっぱり、お兄ちゃんカッコいいな~。しかもすごく楽しそうに笑うね。この一年で、何かいいことがあったのかな?
私なんてウジウジウジウジ悩んでたのに許せないよ。まあ。許しちゃうけどっ♪

そう思って視線を戻すと、え?なんかお兄ちゃんが金色の女の子を抱きしめてるんですが!?なにこれ!?

「ほら。もう泣くな。悪かった悪かった」

「うう~。シンのバカ……」

「ほんと悪かったって。もうしないから許してくれよ」

「……じゃあ、それ捨ててくれたら許してあげる」

「ん?でもこれはギルドに持っていかないといけないんだ。じゃあこれでいいだろ?ほら、この布に包んで……ほれ、見えない!」

「……それならいい」

お兄ちゃんの胸に顔をうずめ、スリスリしている女の子。可愛いね。可愛いんだけど……

――――――むかつくっ!

こんの……ビッチめ!私のお兄ちゃんに何してるのよ!大体、お兄ちゃんもデレデレしちゃってさ!そんな顔見たことないよっ!?まあ、萌えるけど……ハッ!ご、誤魔化されないもんね!
あ~!ムカつく!ま、まあ、いいけどっ!?今日から私が可愛がってもらうけどっ!?あんただけは屋敷に入れてやらないもんねッ!

さ、さて。そろそろお兄ちゃんとお話しますか。脳内で一人盛り上がってたら、ただの痛い子だし。
さて……深呼吸してっと。

「あ、あの……おに――――――」

「じゃあ帰ろうか?ティア。お腹すいただろ?そろそろおばちゃんの手当しないといけないし」

「そうだね。今日も一緒に寝よ?」

「ま、まじすか?オッケーです。じゃ、宿取るな。ほら、おばちゃん俺の背中に乗れ。この荷台はギルドに要請して、誰かに持ってきてもらうから」

「いいのかい?悪いねえ……じゃあ頼むよ」

……あれ?
なんか私、本格的に無視されてるっぽい。ていうかレンもさっきから口をパクパクさせてる。あ、あれ?
それに私が呆然としていると、お兄ちゃんは女性を背負い、女の子はお兄ちゃんの腕にピタッとくっついて歩いていく。

へ?本当に帰っちゃうの?ちょ、ちょっと!待って待って!
そう思って私はその背中に手を伸ばす。でも、声が出なかった。あまりのショックに、頭が混乱した。
その時、レンがやっと我に返り、叫んだ。

「ちょっ!君!そこの黒い君!待ってくれ!」

よ、よくやった!よくやったわレン!今日はキス一回だけ許してあげる!
さてこれでお兄ちゃんはとま―――ってない!?なんでなんで!?え?え?

「でさ~ティアの寝顔がまた―――」

「み、見てたの……?」

「お?ついに恥ずかしがるようになったか。可愛いやつめ」

「カッカッカ!いいねえ!若いってのは!」

私が慌てているのに、楽しそうに去っていくお兄ちゃん。
どうして?どうして私に気づいてないの?
まだ……怒ってるの?
私は……私は何もしてないのに……。

そう思うと、泣きそうになった。目から涙がぼろぼろ出てきて、足に力が入らなくなって、蹲る。

―――悲しかった。

確かに自由に生きてるとは思ってた。
仲間がいるだろうとは思ってた。
でも、なんで自分に話しかけてきてくれないのか、それがわからなかった……
私こんなにも、貴方のことが好きなのに……。

そうやって泣いていると、レンが私に気づいたようで、声をかけてくる。

「ど、どうしたんだクレア?い、いきなり泣き始めて……」

私の顔を覗き込み、心配そうな顔をしてくるレン。
そんな彼の顔を見ていると、心が安らいだ。
そして、話してみよう。そう思った……

「……お兄ちゃん……なの」

「え?」

「あの人が私の……お兄ちゃんなの……」

それを聞いて、レンが去っていくお兄ちゃんを見る。そして、もう一度私に向き直ると、静かに聞いてきた。

「……あの人が、勇者ルーク……なのか?」

レンが静かに私に聞いてきた。それを聞いて、私もこくんと頷き、

「そう……あの人が、私のお兄ちゃん……なの」

それを聞いたレンは大声で叫んだ。

「君!!そこの君!!」

レンは大声で叫ぶ。でも、お兄ちゃんは振り返らない。ひたすらトコトコと歩いて、楽しそうに話している。

「そこの黒い君!!剣士の君!」

レンはそれでも必死に叫ぶ。でも、お兄ちゃんは振り返らなかった。
そしてついに、レンは大声で叫んだ。

「ルーク・ド・グラムランドッ!!」

それにもお兄ちゃんは振り返らない。が、一人だけ振り返った人がいた。あの女性だ。
その女性はお兄ちゃんに何かを言うと、お兄ちゃんはやっとこっちを振り向いた。

そして――――――

「…………」

無言での威圧。でも、すごい存在感が、そこにはある。
私も思わず、肌を震わせた。

―――初めてお兄ちゃんが、怖いと思った。

今の戦いを見てるからか、余計怖かった。
……だって、この殺気はハッタリじゃない。それがわかったから。

これが……神託を受けた勇者の存在感なの?
そう思えるほど、ビリビリと感じる。
本当にこれを発しているのは、お兄ちゃんなの?
なんで……その対象が私なの?

涙が後から後から流れる。悲しいし、辛いし、怖いし……

―――悔しかった。

小さな頃、大好きなお兄ちゃんのために何もできなかった自分が、
今も、力になれない自分が、

悔しくて悔しくて―――悔しかった。

「…………」

お兄ちゃんは一時私達を睨みつけたあと、踵を返す。
それは明らかな拒絶の意味。
私にはわかった。まだ……まだあの人は

――――――本当の意味で、自由になれてないんだって。

あまりの殺気に動けなくなったレンと私は、去っていく3人の背中を。

ただただ。見守っていた。

……イラッとするんだけど?シンくん。

そこは連れて行ってあげろよ!

ていうか妹の頭がぶっ飛びすぎたw
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