家族を、人生を奪い去った北朝鮮による日本人拉致。被害者の救出や全容解明に向けて、長年にわたる懸命な活動にもかかわらず、いまだに問題解決には至っていません。すべての拉致被害者を取り戻すためには、北朝鮮に対して「拉致は決して許さない」という強い決意を表し続けることが重要です。そこで、拉致問題が起こった背景や北朝鮮側の主張、日本政府の取組や国際社会による受け止めといった拉致問題に関する基本とともに、問題解決に向けて私たち一人ひとりができることをご紹介します。12月10日から16日は「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」です。拉致問題について改めて考え、身近なことから取り組んでみませんか。
(記事中で掲出している写真・画像・イラストなどは、記述がない限りすべて拉致問題対策本部の提供)
問題が起こった背景
1970年代から80年代にかけて(昭和50年代が中心)、多くの日本人が不自然な形でいなくなりました。
日本の警察による捜査や、亡命した元北朝鮮工作員の証言により、これらの事件の多くは北朝鮮による拉致(※)の疑いが濃厚であることが判明しました。
※拉致(らち)=本人が望まないのに連れ去ること。
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会
(「家族会」)の結成
そこで日本政府は、平成3年以降、機会があるごとに北朝鮮に対して拉致問題を提起し続けたものの、北朝鮮は頑なに否定してきました。
その間には、これまで孤独に戦い続けてきた拉致被害者のご家族が団結し、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)」が結成され(写真)、国内でも拉致被害者のご家族への支援や被害者救出を求める運動が活発に展開されるなどの気運の高まりがありました。
そしてようやく2002年(平成14年)9月に、北朝鮮の指導者・金正日(キム・ジョンイル)国防委員長(当時)が、小泉純一郎総理大臣(当時)との会談において、初めて日本人拉致を認め謝罪しました。
その理由について金正日国防委員長は、
(1)北朝鮮のスパイに日本語を教えるため
(2)北朝鮮のスパイが日本人に成りすますため
と説明しています。その背景には、第二次大戦後に分断された朝鮮半島を自らの主導で統一するため、北朝鮮に数多くのスパイ機関が設立されたと言われたことがあります。
これに対して小泉総理大臣は、金国防委員長に対して強く抗議するとともに、継続調査や生存者の帰国、再発防止を要求しました。
そして2002年(平成14年)10月に、拉致被害者5名の20数年ぶりとなる祖国・日本への帰国が実現しました。
拉致された日本人
現在、日本政府が認定している拉致被害者は17名であり(下図参照)、そのうちの5名は帰国を果たしましたが、残りの12名は未だに北朝鮮に残されたままです。
また、このほかにも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない方は862名(平成25年10月31日現在)(※)もいます。政府では「認定」の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の帰国を求めています。
しかし、北朝鮮にいる拉致被害者の方々は約30年もの間、日本にいる家族と引き裂かれ、自由も奪われながら今もなお、囚われたままの状態なのです。
政府認定17名に係る事案
各々の事案について詳しくはこちら
※ご家族などの同意を得た方の事案概要などについては、都道府県警察のウェブサイトに公表しており、警察庁のウェブサイトにも同意を得た方の氏名及び掲載都道府県警察名の一覧表を掲載しています。詳しくはこちら
残された12名の拉致被害者に関して、北朝鮮側は以下のような主張をしています。
- (安否不明の拉致被害者12名のうち)8名は死亡、4名は北朝鮮に入っていない。
- 生存者5名とその家族は帰国させた。死亡した8名については必要な情報提供を行い、遺骨(2人分)も返還済。
- 日本側は、死んだ被害者を生き返らせろと無理な要求をしている。
しかし、こうした主張には以下のとおり多くの問題点があり、「死亡」と説明する根拠は極めて不自然なものです。日本政府は、北朝鮮側の主張を決して受け入れることはできず、被害者が生存しているという前提に立って、被害者の即時帰国と納得のいく説明を行うよう北朝鮮に求めています。日本政府は、決して「無理な要求」をしているのではありません。
北朝鮮側主張の問題点について(概要)
1.8名の「死因」には不自然なものが極端に多いことに加え、これを裏付ける客観的な証拠がまったく提示されていない。
そもそも、8名のうちほとんどが20代から30代という若さで、ガス中毒・交通事故・心臓麻痺・自殺といった、自然死とは言い難い状況で亡くなったとされています。例えば、市川修一さんは日本では泳げなかったにも関わらず、緊急出張中に海水浴に行き心臓麻痺で死亡、とされています。(下図参照)。
さらに「被害者の遺骸」や「死亡を証明する真正な書類」が一切存在せず、死亡の事実を裏付ける客観的な証拠がまったく提示されていません。
2.北朝鮮側説明には、不自然かつ曖昧な点が多く、また、捜査により判明している事実や帰国被害者の証言との矛盾も多く、説明全体の信憑性が疑われる。
<横田めぐみさんの例>
北朝鮮側の説明には、死亡日の変更、「遺骨」の扱いなど、曖昧・不自然な点が極めて多くあります。
横田(よこた)めぐみさん
1977年(昭和52年)11月15日拉致
-安否未確認(北朝鮮は「自殺」と主張)北朝鮮に娘(キム・ヘギョンさん)が存在。
(1) 元夫(キム・ヨンナム氏)と担当医は、いったん、めぐみさんが1993年に死亡したと証言したが、その後、帰国被害者の発言により、めぐみさんがその後も生存していたことが日本のマスコミを通じて明らかになると、その発言どおり、死亡したのは1994年だったと訂正。
(2).病院での記録に改ざんの跡や誤りが見られ、信憑性が低い。
(例)「患者死亡台帳」の表紙
平成14(2002)年に北朝鮮側が提示したもの。「入退院」の部分を「死亡」に修正したことが見える。
(3)すでに再婚していた元夫が、めぐみさんの死の3年後に、病院の裏山で村人と遺体を掘り起こして火葬し、遺骨を保管していたという説明はあまりに不自然(めぐみさんの元夫自身、韓国からの拉致被害者であり、自由な環境の下で真実を述べられる状況になかったことも考えられる)。
3.拉致の責任者の処罰に関する北朝鮮側の説明には多くの疑問点がある。
拉致の責任者2名を処罰した証拠として北朝鮮が提出した裁判記録の写しは、多くの部分が削除されている上、拉致に関する記述も部分的であり、処罰されたとは認められません。
なお、北朝鮮が拉致を認めたにもかかわらず未だに帰国できない人がいる理由として、拉致被害者が日本に帰国することで、北朝鮮にとって不都合なこと(スパイ活動など)が明らかになるのを恐れているためと考えられています。
例えば、1987年11月に本人に成りすまして韓国の航空機を爆破した金賢姫(キム・キョンヒ)北朝鮮元工作員(スパイ)は、拉致被害者である田口八重子さん(写真)から日本語の教育を受けたと証言しています。しかし、北朝鮮はこの事件への関与を未だ認めておらず、事実が明らかになることを恐れて田口さんを帰国させていないと言われています。
田口八重子(たぐちやえこ)さん
昭和53年(1977年)6月頃拉致
-安否未確認 (北朝鮮は「交通事故で死亡」と主張)
拉致問題の解決には、次の三つを実現する必要があります。
- 全ての拉致被害者が即時帰国
- 北朝鮮が拉致に関する真相を究明
- 北朝鮮が拉致を実行した者を日本に引き渡す
そこで政府では、「北朝鮮」「国際社会」そして「日本国内」に向けて、それぞれ以下のように取り組んでいます。
(1)北朝鮮に対して
拉致問題解決に向けた行動をとるよう強く要求してきましたが、北朝鮮は平成18年7月以降、国際社会からの再三の警告を無視して、数度にわたり弾道ミサイルの発射や核実験を強行しました。
こうした北朝鮮の姿勢に対して政府は、北朝鮮との間での輸出入禁止や北朝鮮籍船舶の入港禁止といった措置(※)を追加的に実施してきました。
※拉致問題の解決に向けて具体的な行動をとっていないことも含め、北朝鮮をめぐる諸般の事情を勘案して決定。
日朝間における政府間協議等のこれまでの動きについて、詳しくはこちら
(2) 国際社会に向けて
北朝鮮による日本人の拉致は「人間の尊厳」「人権」及び「基本的自由」の重大かつ明白な侵害である、という明確なスタンスのもと、様々な機会を通じて関係各国や国際社会に対して拉致問題に関する理解と協力を求めるよう、例えば以下のような取組を行っています。
a)国連総会や国連人権理事会において、EUと共同で「北朝鮮の人権状況に関する決議」を提出(国連総会は8年連続、人権理事会でも5年連続で採択)
b) G8サミットなどの各種国際会議や二国間首脳会談・6者会合(※)といった、あらゆる外交上の機会で拉致問題を提起(例えばG8首脳宣言では、6年連続で同問題が明示的に言及された)
※日本、アメリカ、韓国、中国、ロシア、北朝鮮の6か国
c) 海外での拉致問題啓発イベント開催により、政府機関や研究機関、国際機関の関係者および一般市民に対して同問題への理解を促進(写真参照)
アメリカで開かれた拉致問題啓発イベントの様子
パネル展示(ニューヨーク)
(平成25年5月3日)
シンポジウム(ワシントンD.C.)
(平成25年5月2日)
d) 横田めぐみさんの拉致事件を題材として制作したアニメ・漫画「めぐみ」を各国語に吹き替え・翻訳。なお、アニメ「めぐみ」は無料でダウンロード可。漫画「めぐみ」も今後、各国の在外公館を通じて、あるいは我が国を訪問する海外の要人などへ配布予定。
- アニメ「めぐみ」各国語版(ダウンロード可)
※吹き替え版(英語・中国語・韓国語・ロシア語)と字幕版(フランス語・スペイン語・ドイツ語・イタリア語・タイ語) - 漫画「めぐみ」外国語版(冒頭の一部閲覧可)
※英語・中国語・韓国語の3か国語
(3) 日本国内に向けて
捜査・調査および情報収集
帰国した拉致被害者からも協力を得て、「新たな拉致被害者の追加認定」「拉致容疑事案の実行犯の特定」などが行われました。また、日本人拉致被害者については、北朝鮮側の主張と異なる情報が寄せられているため、引き続き分析・確認作業を行っています。
また、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案についても新たな取組として、警察庁警備局外事情報部外事課に「特別指導班」を設置し、都道府県警察に対する指導を強化しています。また、将来、北朝鮮から拉致被害者に関連する資料が出てきた場合に備えたご家族などからのDNA型鑑定資料の採取、広く国民からの情報提供を求めることを目的とした警察庁及び都道府県警察のウェブサイトへの情報の掲載、海難事案における海上保安庁との連携強化、さらに、拉致問題啓発ポスターを全国の警察施設に掲出するなどの広報啓発活動を実施しています。
拉致問題対策本部の設置
拉致問題対策本部(第一回会合)の様子
政府が一体となってこの問題に一層強力に取り組むため、内閣総理大臣を本部長として全閣僚から構成される「拉致問題対策本部」が、平成25年1月に改めて設置されました(それ以前は、総理大臣および拉致問題担当大臣・内閣官房長官・外務大臣で構成)。
そして、第一回会合の場において早速、「拉致問題の解決に向けた方針と具体的施策(下記参照)」が決定されたとともに、本部長である安倍総理が「私の使命として、私が最高責任者であるうちにきちんと解決したい」との強い意志を表明しました。
平成25年1月25日 拉致問題対策本部決定(要旨)
<方針>
拉致問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化はあり得ないとの方針を堅持し、認定の有無にかかわらずすべての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くす。また、拉致に関する真相究明、拉致実行犯の引き渡しを引き続き追求していく。
<具体的施策>
(1)北朝鮮側の行動を引き出すための措置を検討することと、それを厳格に実施すること。
(2)北朝鮮側が具体的な行動を起こすよう強く要求すること。
(3)拉致被害者及び北朝鮮情勢に関する情報収集・分析・管理を強化すること。
(4)拉致の可能性もあると考えられる行方不明者等に関する捜査・
調査を徹底すること。
(5)拉致問題を決して風化させないための内外世論を啓発すること。
(6)米国、韓国を始めとする国際社会との連携を強化すること。
(7)拉致被害者家族や既帰国拉致被害者等に対してきめ細やかに対応すること。
(8)その他拉致問題の解決のために役立つあらゆる方策を検討すること。
広報啓発活動
平成25年7月には約3年ぶりに啓発ポスターを一新(後述)したほか、主に以下のような活動を行っています。
a) 「拉致問題を考える国民の集い」開催
拉致問題啓発への取組を促進すべく、地方公共団体や民間団体との共催で全国各地において「拉致問題を考える国民の集い」を開催しています。
※上記とは別に、地方公共団体や関係団体などの主催による集会もあります。
「拉致問題を考える国民の集いin宮城」
(平成25年1月16日)
「拉致問題を考える国民大集会in兵庫・神戸」
(平成25年2月20日)
b)日本人拉致問題啓発アニメ「めぐみ」DVDの活用
横田めぐみさんが北朝鮮当局により拉致された事件を題材に、残された家族の苦悩や、懸命な救出活動の模様を描いたドキュメンタリー・アニメのDVDを、全国の小・中・高校や特別支援学校および高等専門学校(約4万校)などへ配布を行っています。
ほかにも、毎年12月10日「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」(詳しくは後述)でのイベントや講演会への講師派遣など様々な活動を行っています。
また、北朝鮮に残された日本人拉致被害者に対しては、政府の取組や国内外を巡る状況、家族や友人の声や励ましのメッセージ、懐かしい日本の歌を短波ラジオ放送によってお届けしています。
拉致問題啓発ポスター(2種類)
俳優の津川雅彦さんがモデルを務め、全国の自治体や駅・空港などの公共施設に配布・掲示されています。
記者会見の様子
帰国した日本人拉致被害者などの証言から、韓国をはじめタイ・ルーマニア・レバノンでも、北朝鮮に拉致された可能性のある国民が存在することが明らかになっています。特に韓国においては、朝鮮戦争時の拉北者(拉致被害者のこと)は約10万人、それ以降の平時における拉北者も約4千人となっており、そのうち約500名が未帰還とされています(平成23年5月現在 韓国政府発表)。
さらに、北朝鮮による拉致事件の被害者がいる国は日本を含め14か国に及ぶという指摘もあります。こうしたことを受け、関係各国とは政府レベルだけでなく家族や民間団体の間でも緊密な連携が行われています。
そもそも、拉致問題は被害者の有無を問わず国際的に追及すべき人権問題であり、国際社会も北朝鮮に対して、拉致問題の早急な解決を要求しています。
先にも触れた通り、国連総会本会議では第1回目の「北朝鮮人権状況決議」採択(2005年(平成17年))以降、8年連続で北朝鮮の人権状況に関する決議が採択されているほか、国連の人権理事会でも2013年(平成25年)3月に、北朝鮮の人権状況に関する「調査委員会」の設置を含む決議が無投票で採択されました。
日本政府の働きかけもあり、このように北朝鮮への圧力は国連でも確実に強まっているものの、北朝鮮では具体的な人権状況の改善がみられていません。
写真:北朝鮮による核実験の強行を最も強く非難するとともに、核及びミサイルの拡散に関わる資金を凍結することや、ヒト・モノ・カネに対象を特定した制裁を課すことで武器等の輸出入をさらに制限する国連安保理決議代1874号の採択(2009年(平成21年)6月)
2002年(平成14年)の拉致被害者帰国から10年が経過して、日本では拉致問題に対する熱気が冷めているのでは、という論評が北朝鮮側では出ているといいます。そこで、日本の政府や国民は「すべての拉致被害者を必ず取り戻す」という強い決意に決して揺るぎがないことを、北朝鮮に対して表し続けていかなければなりません。そのためには、これまで以上に拉致問題に対する国内の世論や関心を高めていくことが必要不可欠です。世論調査の結果によれば、拉致問題への関心度は高い割合で推移しているものの(グラフ(1))、年齢別でみると将来を担う若い世代の関心が比較的低い傾向にあります(グラフ(2))。
【グラフ(1)】北朝鮮への関心事項として「日本人拉致問題」をあげた割合の推移(複数回答)
【グラフ(2)】「日本人拉致問題」を関心事項にあげた年齢別割合(平成24年実施分)
出典:内閣府「外交に関する世論調査」
そこで、若者向けをはじめ、私たち国民一人ひとりができることをご紹介します。
a) アニメ「めぐみ」視聴・ダウンロード、上映会開催(学校・公共施設向け)
また、学校、公共施設などで上映会を企画される場合には、アニメ「めぐみ」DVD配布(返却不要)なども受け付けています。
b) 集会への参加
「拉致問題を考える国民の集い」のほか、各関係団体が開催する集会が全国各地で開かれています。(集会によっては参加形態が異なるので、詳しくはホームページなどで確認ください)
北朝鮮人権侵害問題啓発集会
(平成25年6月30日福岡)
拉致被害者家族を支援するかわさき市民のつどい
(平成25年10月5日)
c) 拉致に関する情報提供
拉致に関する情報をお持ちの方は、拉致問題対策本部事務局までご連絡ください。
メールアドレス:info@rachi.go.jp、FAX:03-3592-2300
映画『めぐみ-引き裂かれた家族の30年』
また、民間での取組の一つとして、横田めぐみさんを救出するためご両親の横田滋さん・早紀江さんご夫妻が懸命に活動する姿を収めた約90分のドキュメンタリー映画『めぐみ-引き裂かれた家族の30年』(原題:Abduction :The Megumi Yokota Story)が2006年(平成18年)に公開され、世界各国で上映されています。現在、国内の学校(小学校~大学)を対象に上映会開催の申込(DVD貸出)を受け付けています。詳しくはこちらまで
これらの取組もあり、これまで政府には約1,025万筆の署名が寄せられています(平成25年8月末現在)。こうした姿勢は1日も早い拉致問題解決に向けた大きな力となります。
家族を、人生を奪い去った北朝鮮による拉致。ある日突然連れ去られ、今も救出を待ち続けている……。それが、もしも自分だったら、自分の家族だったら――私たち国民も、一人ひとりが北朝鮮による日本人拉致問題に関心を持ち、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を目指して、被害者のご家族とともに救出活動を全力で推進していくことが必要です。
12月10日から16日は「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」
平成25年度北朝鮮人権侵害問題啓発週間ポスター
拉致問題を含む北朝鮮による人権侵害問題についての国民の関心と認識を深めるため、毎年12月10日から16日までの1週間は「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」として定められています。ちなみに最終日(12月16日)は、2005年の国連総会で第1回目の北朝鮮人権状況決議が採択された日にあたります。
期間中は、シンポジウムやコンサート(写真)など、北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を訴える、さまざまなイベントが開催されます。
この週間をきっかけに、私たち一人ひとりが、拉致問題について改めて考え、できることから取り組んでみましょう。
ふるさとの風コンサート
拉致問題シンポジウム
(いずれも平成24年のもの)
「取り戻す」ためのシンボル-ブルーリボン(民間団体による取組)
拉致被害者の救出を求める国民運動は、ブルーリボンと青色を運動のシンボルにしています。
青色は、被害者の祖国日本と北朝鮮を隔てる「日本海の青」を、また、被害者と御家族を唯一結んでいる「青い空」をイメージしています。
<取材協力:内閣官房 拉致問題対策本部事務局 文責:政府広報オンライン>
「お役立ち情報」では、国の行政施策の中から暮らしにかかわりの深いテーマ、暮らしに役立つ情報をピックアップし、分かりやすくまとめて提供しています。
- 政府 拉致問題対策本部
北朝鮮による拉致問題についての詳しい解説や北朝鮮側主張の問題点、政府の姿勢・取組などが掲載されています。 - 警察庁「拉致の可能性を排除できない事案に係る方々」
北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者のうち、都道府県警察のウェブサイトに家族等の同意を得て掲載されている方々の一覧表です。 - 救う会全国協議会
- 特定失踪者問題調査会