名古屋グランパスは24日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで名古屋クラブ(東海2部)と練習試合を行い、5−0で勝った。得意のミドルシュートで1得点したMF中村直志(34)は退団が決まったDF増川、田中隼、阿部の3選手について「最高のチームメートだった」と語り、残り2試合で“送別弾”を狙うと誓った。
中村が練習試合で“らしさ”全開のミドルを決めた。前半ロスタイム、ペナルティーエリアのやや外側から右足を強振。一直線に左スミへ突き刺した。「きょうは当たりましたね」とニヤリ。これまで何度も見せてきた十八番のプレーだ。
グランパスでGK楢崎に次ぐ古参の中村にとって、増川、田中隼、阿部の今季限りでの退団は少なからずショッキングな出来事だっただろう。3人とは年齢も近く、長い間苦楽をともにしてきた間柄だからだ。
「びっくりしたし、寂しい。3人ともファイトする選手。試合中は一、二を争うくらい走っていたんじゃないですか」と残念そうに語った。
Jリーグは残り2試合。中村が3人と同じユニホームでピッチに立てる機会は30日の甲府戦(豊田ス)と12月7日の新潟戦(東北電ス)だけになった。「こういう状況で難しさもあるけれど、みんなの力で2試合勝ちたい。ミドル? 狙います」。自らのゴールをはなむけに贈ると語った。
11月上旬に古傷の左膝を再び痛めていたが、今はすっかり回復した。中村自身は来季グランパスで14年目のシーズンを迎える見通しだが、その前に、去りゆく戦友との最後の時間を最高の形で締めくくる。
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