【九州場所】日馬、横綱決戦制し５場所ぶり６度目Ｖ

優勝を決め懸賞を受け取る日馬富士（右）

　◆大相撲九州場所千秋楽（２４日・福岡国際センター）　２００８年春場所の朝青龍―白鵬以来となる横綱同士の相星決戦で、日馬富士が白鵬を寄り切り、１４勝１敗で５場所ぶり６度目の優勝を決めた。白鵬は終盤２連敗で、九州場所制覇が６年連続で途切れた。

　両横綱に土をつけた稀勢の里は大関同士の一番で鶴竜を寄り切って１３勝目を挙げ、来場所が綱とりとなった。鶴竜は９勝６敗。大関とりの足固めに失敗した豪栄道は栃煌山との関脇対決に敗れ、８勝７敗に終わった。

　敢闘賞の勢と技能賞の千代大龍は、ともに１１勝で初の三賞に輝いた

　来年の初場所は１月１２日に東京・両国国技館で始まる。

　日馬富士「最高に気持ちがいい。（白鵬戦は）自分の足が出ちゃったのかなと思い、しまったと思った。必死で取った。（入院中の伊勢ケ浜親方に）恩返しできて良かった」

　北の湖理事長（元横綱）「今場所の日馬富士は前へ踏み込んだのが良かった。これでやっと気持ちも落ち着くだろう。稀勢の里は（綱とりの）チャンスが訪れたのだから、チャレンジする気持ちで頑張ってほしい」

　九重事業部長（元横綱・千代の富士）「日馬富士はまわしを取って攻める相撲が多かった。白鵬と双璧で頑張ってほしい。稀勢の里は今までと違うなというものを見せてくれたし、今後も両横綱に割って入れば盛り上がるだろう」

　勢（敢闘賞）「今場所は内容が良く、体も動いていた。ことし最後の場所をいい形で締めくくれた。三賞はうれしい限りだが、ここで満足せずにまだまだ上を目指していく」

　千代大龍（技能賞）「そんな格好いい相撲は取れないので、技能賞でびっくりしている。押しで取れたのはうれしい。引かないでも自分の相撲は幕内で通用すると少しずつ思うようになった」