アジア・太平洋株式サマリー:香港株上昇、中国・印株は下落
11月22日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式相場は上昇。週間ではハンセン中国企業株(H株 )指数が2011年12月以来の大幅高となった。保険株が買われたほか、不動産開発の恒盛地産 は筆頭株主からの買収提案を受けたことで、過去最大の上げを記録した。
中国平安保険 (2318 HK)は3%高。HSBCホールディングスが中国の保険会社の株価が来年、好調に推移するとの見方を示した。エネルギー関連も買われ、エン州煤業(1171 HK)は石炭価格の上昇を受けて3.2%高。恒盛地産(845 HK)は33%高。創業者で資産家の張志熔氏が最大45億7000万香港ドル(約596億円)を投じて発行済みの全株式を取得し、同社を非上場化すると表明した。
中国政府が外国投資家による中国の証券会社の株式保有拡大を認める可能性があると中国証券報が報じたことから、証券株も中国銀河証券(6881 HK)を中心に買われた。上海復星医薬(2196 HK)は、郭広昌会長が逮捕されたとの観測を否定したことで、下げ幅を縮小した。
H株指数の終値は前日比1%高の11448.74。週間では7%高となった。ハンセン指数 は前日比115.99ポイント(0.5%)高の23696.28。
敦沛証券のバイスプレジデント、ジャクソン・ウォン氏は「香港株の値動きは依然として相対的に強い」と指摘。「過去数日間の最大の注目点は中国の石炭価格と金融改革だ」と述べた。
【中国株式市況】
中国株式 相場は下落。香港市場のハンセン中国企業株(H株 )指数は、保険株が買われて週間では2011年12月以来最大の上昇率となり、上海市場との差が拡大した。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は前日比9.39ポイント(0.4%)安の2196.38。今週の上昇率は2.8%に縮小した。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数は前日比0.5%安の2397.96。
天津市海運(600751 CH)や小売業などを展開する天津勧業場(集団、600821 CH)が大きく売られた。
香港のH株指数は前日比1%高、前週末比では7%上昇で引けた。ハンセン中国AHプレミアム指数 によれば、中国本土の株価が6%割安な水準となり、3年ぶりの大きな差となった。
【インド株式市況】
インド株式 相場は下落。CLSAアジア・パシフィック・マーケッツとクレディ・スイス・グループがインド株に強気な見方を示したものの、ルピー値下がりを懸念して売る動きの方が強かった。指標のS&Pセンセックス指数は週間ベースで3週続落となった。
自動車メーカーのタタ・モーターズ が2.4%下げ、自動車株指数は1.2%安となった。たばこメーカーのITC は11週間ぶり安値。一方、エンジニアリング会社ラーセン・アンド・トゥブロ は1.7%上昇した。
ムンバイ市場でセンセックス指数 は前日比11.66ポイント(0.1%)安の20217.39で終了。前週末比では0.9%下げた。この日は0.8%上げる場面もあったが、ルピー安がインド準備銀行(中央銀行)に利上げを促すとの見方で結局下げた。ルピーはドルに対し過去3営業日で0.9%下げている。
CLSAは日本を除くアジア・太平洋の株式ポートフォリオでインドの比重を引き上げた。クレディ・スイスはリポートで、インド株が韓国や中国の株式とともに次の上昇局面の担い手となるとの見方を示した。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比47.59ポイント(0.9%)高の5335.91。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比12.45ポイント(0.6%)高の2006.23。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比17.33ポイント(0.2%)高の8116.78。
更新日時: 2013/11/22 22:21 JST