スポーツ報知 11月21日(木)7時2分配信
テレビ朝日は20日、外部の制作協力会社に実態のない業務費などを請求させ、番組制作費計1億4100万円を着服したとして、編成制作局の45歳の男性社員を19日付で懲戒解雇したと発表した。
元社員はプロデューサーとして「ミュージックステーション」「銭形金太郎」などの番組を担当。同局によると、不正流用が発覚したのは「銭形―」「ストリートファイターズ」など20番組。03年11月〜13年3月の約10年間、実態のない架空の制作費を請求させ、高価な服飾品の購入に充てていたという。また、国内外への私的な旅行代金を取材費として請求し制作協力会社が支払っていた。今年8月に東京国税局の定例税務調査で発覚し内部調査を進めていた。
スポーツ報知の取材によると、元社員は業界でも有名なプロデューサー。10、11年には映画の監督なども手がけており、あるテレビ関係者は「演出家気質の、一匹おおかみタイプ。お笑いタレントからも慕われていた」と印象を明かす。約2か月前から休職していたといい、別の関係者は「そんなことをするような人には見えなかった」と話した。
同局は告発などの法的措置について、元社員が流用を認め、返済を始めていることから「慎重に検討したい」とコメント。元社員のほか、取締役編成制作局長の役員報酬減額など社内処分も下され、早河洋社長は役員報酬10%を1か月間、自主返上する方針。
内部調査では、ほかにも番組制作費を制作会社に一時預ける不適切な事例が数件確認されたが、いずれも他の番組に流用することなどが目的で不正流用のケースはなかった。同局は「視聴者並びに関係者、株主の信頼を裏切る結果となったことをおわびいたします」とし、この日の「報道ステーション」の中でも謝罪した。
最終更新:11月21日(木)9時7分
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