(cache) Chosun Online | 朝鮮日報

【コラム】潘国連事務総長を国連の仕事に専念させよ

 潘総長の任期は次の大統領選挙の前年となる2016年12月31日に終了するが、政界ではこの点にも注目している。潘総長は1944年生まれのため、年齢を問題視する声もさほど多くはなく、1947年生まれのヒラリー・クリントン前米国務長官が次の大統領選への出馬を目指して動き出しているのと比較する見方もある。

 ただし潘総長本人は「次期大統領待望論」に特別な反応を示していない。潘総長はかつて大統領選への出馬が取り沙汰されたある人物を例に挙げ「私も政治に必要な『権力の意志』がない」と話していたという。また「国連での任期を終えた後も、当分は帰国しない可能性がある」と語ったといううわさもある。

 潘総長が今後も韓半島(朝鮮半島)情勢の変化について、今の立場を守り続けるかどうかは分からない。問題は潘総長が韓国国内で「次期大統領の有力候補」として名前が挙がることが、現在の職務遂行に大きな負担になりかねないという点だ。与野党双方が政略的に潘総長を韓国の政治に取り込み、また必要以上に持ち上げた場合、国際社会における潘総長の反対勢力に批判の口実を与えかねないからだ。ある外交筋は「潘総長を国内の政治に引き入れようとした場合、国連で重要な決定を下すたびに『韓国で次の大統領になるためではないか』という疑いの目で見られてしまう」と指摘する。とりわけ「韓国と緊張関係にある日本や北朝鮮に関係する問題に取り組むたびに、微妙な立場に置かれかねない」という心配の声もある。

 潘総長にとって今最も重要なことは、現時点で3年残る国連事務総長の任期をしっかりと終わらせることであり、次の韓国での大統領選挙ではない。そのため潘総長が大きな拍手を受けて任期を終えられるよう、今は「静かに」後押しすることに焦点を合わせるべきではないか。

李河遠(イ・ハウォン)政治部次長
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース