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ネット商取引、無申告が横行 「ばれなければ…」全体の4分の1に
2013/01/07 18:17更新
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大阪国税局が近畿2府4県で実施した所得税の税務調査で、インターネットを利用した商取引のうち、所得をまったく申告しない無申告が全体の4分の1以上を占める高水準で常態化していることが7日、同局への取材で分かった。直接的な現金の授受がなく、ネットを利用する気軽さから、中には「ばれないと思った」と意図的に申告しない悪質なケースもある。直近の調査で、申告漏れと合わせた総額は年約61億円に達しており、同局は専門の調査チームを中心に監視を強めている。
ネット取引は近年、パソコンの普及とともに飛躍的に増加。企業によるネットオークションや大がかりな物販などのほか、ブログを通じた個人ベースの売買も増えている。
大阪国税局によると、ネット取引の無申告の割合は、統計を取り始めた平成15年7月~16年6月実績の20・2%から年々増加。17年7月~18年6月実績で25・4%となって以降、ほぼ毎年4分の1を上回る数値で推移している。直近の23年7月~昨年6月実績では、同局が調査対象に選定した513件のうち141件が無申告で、割合は過去最高の27・5%だった。
一般の所得税無申告の割合は同時期で約17%で、ネット取引と比べて10ポイント近く低かった。1件あたりの平均申告漏れ所得でも、全体の平均784万円に対し、ネット取引は約1・5倍の1192万円で、高額化が進んでいる。
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記事本文の続き 無申告では、納税の必要性を知らないケースの一方で、故意に所得を申告しなかった事例も少なくない。
大阪府内の主婦の場合、自身のブログに衣料品や化粧品などの広告を掲載し、約8300万円を得ていたが、「ばれなければいいと思った」と全く申告せず、約3600万円を追徴課税された。府内の男性は、ネット上で男性と会話する複数の女性を「チャットレディー」として雇い、利用者から約4800万円を得ていたが、送金先を複数の親族名義の口座に分散するなどして隠していたという。
ネット取引は、商品やサービスの購入者が取引先の口座に対価を直接振り込むケースが多く、実態把握が難しいとされる。隠匿などの悪質なケースは、他人と顔を合わさず、ひっそりと取引ができるネットの特性を悪用している形だ。
こうした状況を受け、大阪国税局では、ネット取引を専門に取り扱う平成12年設置の「電子商取引専門調査チーム」を中心に監視を強化。ホームページに設置された広告のクリック回数などを調べて開設者の収入の概算を把握するなど、徹底した調査を進めている。
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