コーナン商事不明朗取引:全取締役、監査役減俸1〜10割

毎日新聞 2013年11月15日 21時21分(最終更新 11月16日 00時21分)

 ホームセンター大手「コーナン商事」(堺市、東証1部)の新社長に就任した疋田直太郎氏(57)は15日、不明朗取引問題で辞任した疋田耕造前社長(84)=現在は取締役相談役=の報酬を全額カットするなど、全ての取締役と監査役計15人の報酬を半年間減額すると発表した。また、社外取締役を招くなどの再発防止策を公表。取引先からリベートを受領した疑いが指摘されている元女性取締役(50)について、特別背任容疑などを視野に、刑事告訴する方針も正式表明した。

 大阪市内で記者会見した疋田新社長は「今回の不祥事でコーナンのイメージを著しく損なった」と謝罪。前社長について、「ワンマンで、他の役員が意見しにくい状況だった。元取締役との距離も近すぎた」と話した。

 同社は再発防止策として▽内部監査室を発注部門から分離するなど権限集中の排除▽相見積もりを取るなど発注プロセスの適正化▽社外取締役の導入▽弁護士を窓口とする内部通報制度の設置−−などを年内に講じる。元取締役と親密だった前社長に権限が集中し、内部統制が機能していなかったとする第三者委員会の指摘を踏まえた。

 また、元取締役に対しては刑事告訴のほか、損害賠償の請求など民事上の手続きも進める。疋田新社長は、前社長を告訴することも、関与が明確になれば「あり得る」と話した。

 報酬の減額は▽前社長が全額▽新社長と前副社長の品川良一取締役が5割▽他の取締役・監査役は1〜3割。【藤田剛】

 ◇前社長と「一線を引く」

 「前社長のようにはなりたくない、したくない」。ホームセンター大手、コーナン商事(堺市)の不明朗取引問題で15日、記者会見した疋田直太郎新社長(57)。覚悟を決めたかのような表情で、父でもある前社長と「一線を引く」と語った。この日の会見には、その疋田耕造前社長(84)の姿はなかった。ワンマンとも評された創業者は、親密だった元女性取締役(50)の「暴走」によって、35年間君臨し続けたトップの座から転落した。

 「社長の決定には異論を挟めず、稟議(りんぎ)書は社長の決裁をもらってから回していた」。ある社員は前社長のワンマンぶりを証言する。今回問題になった土地取引も稟議は形だけ。実態は前社長の一存だった。

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