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【ふくい地域】

外来魚4000匹超駆除 勝山 生態系保護へ県研修会

2013年11月23日

オオクチバス(中央)など、ため池の外来魚駆除に励む参加者たち=勝山市平泉寺町岩ケ野で

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 生態系に大きな影響を与えるオオクチバス(ブラックバス)やブルーギルなどの外来魚駆除の研修会が二十二日、勝山市平泉寺町岩ケ野のため池で開かれた。県や県内六市町の職員、地元住民ら計二十四人が、水を抜いたため池で四千匹余りの外来魚を駆除した。

 繁殖力が高いことなどからブラックバスやブルーギルの放流は法律で厳しく罰せられるが、釣り目的などで密放流が絶えず、全国的に問題になっている。県が生態系の保護と駆除方法の普及を目的に初めて主催した。

 参加者たちは雨が降る中、約二時間活動。池の底に残った水たまりに逃げた外来魚を網ですくって駆除した。在来生物はほとんどおらず、ブルーギルの胃からヤゴなどが見つかったことから、ため池に入った在来種がえさになっている現状も判明。池の底から釣りをした証拠のルアーなども回収した。

 作業前には、福井大特命准教授(勝山市環境保全推進コーディネーター)の前園泰徳さんの講義があり、駆除方法とともに県内では九頭竜川中流から下流にかけてや三方五湖など幅広く分布していることや、放流させない取り組みの必要性を説明した。県では今後も研修会を開いて駆除方法を普及し、勝山市でも密放流やため池での釣りの禁止に向けた対策を検討する。 (山内道朗)

 

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