混合診療は保険受給権の範囲外…原告が逆転敗訴
健康保険が使える診療(保険診療)と保険外の診療(自由診療)を併用する「混合診療」を受けた場合、保険診療分も含めて全額が患者負担になるのは不当だとして、神奈川県藤沢市の腎臓がん患者清郷伸人さん(62)が、国を相手取り、保険を受ける権利があることの確認を求めた訴訟の控訴審判決が29日、東京高裁であった。
大谷禎男裁判長は「保険で提供する医療は、保険財政の面からの制約や提供する医療の質を確保するため、範囲を限定することはやむを得ない」と述べ、保険の受給権を認めた1審・東京地裁判決を取り消し、原告の請求を棄却した。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
混合診療について久々に書きます
僕たち現場の人間も制度について完全に理解しているわけでは
ありません・・・(―_―)!!
じゃ〜〜書くな(;一_一)
まあまあ、ここは一つ読んでみましょうよ・・・
この場合は通常の診療に加えてLAK療法(点滴を行うものです)が
問題になりました
LAKがどこまで効果があるのかはともかく
これが保険適応外の行為です
さて、この原告はがん患者です
従って他の治療も一緒に行っていました
そうすると・・・
医療費は・・・・
ぜ〜〜〜〜んぶ
自費です
こんなものスグに数百万円・・・(@_@;)
保険診療と、保険外診療を同時に行うと
これが混合診療として禁止されていますので
保険診療も認められない・・・
即ち、全てを自費でやれ、って話になります
ここが理不尽だという批判を受ける理由です
何故理不尽か・・・
分り易くするためにピロリ菌で説明してみましょう
ピロリ菌の除菌は、胃・十二指腸潰瘍など決まった病気に
対して認められています
これが保険診療で認められた部分です・・・
さて、学会から先日出たガイドラインでは
「見つけたら除菌しろ」
でしたね・・・
それなら、と潰瘍のない人に除菌をする
例えば胃炎の人に除菌する・・・
「実際はここで保険病名をカルテに記載します
その時に胃潰瘍などと書くと保険適応になります
これは現実によく行われているものです
患者さんにとってはラッキーです
しかし、これ不法行為です
時々見つかっては不正請求といわれているものです」
これを一連の医療行為として行うと
すべて自費でとなります
内視鏡検査も組織検査も薬も診察料も・・・
ぜ〜〜〜んぶ自費になります・・・(―_―)!!
これは理不尽だというのが今回の裁判です
この混合診療
賛成派も反対派も実は正しいことをいっているので
厄介ですね・・・
賛成派は・・・ま、大学などは賛成派ですね
いろんな効果のありそうな新しい治療を試してみたいのが
大学ですから、これは大歓迎なんですね・・・
今居る混合診療の恩恵に与れない人たち
こういう目の前の人たちを助けたい・・・
これが賛成派の言い分です・・・
反対派は・・・ま、医師会などですね・・・
混合診療を認めると、この先ずっと保険適応が
厳しく制限される・・・
今後30年保険適応が認められないとする
30年間で進んだ分はすべて自費
30年前の基本的な医療だけが保険で賄える・・・
それなら金持ちしかちゃんとした医療を受けられないじゃないか
効果があるのなら保険適応にしろよ・・・
これが医師会の言い分です・・・
どちらがただしいのでしょうか・・・??
どちらも正しいのです
目の前の苦しんでる人を助けたい・・・賛成派
そのために将来多くの人が苦しみますよ・・・反対派
さ〜〜皆さんはどう思いますか・・・??
僕は大学にいますが、反対です
ここは医師会の意見が正しいと思います
効果があるのなら保険適応を目指すべきだと思います
国民皆保険を大切だと思うのなら混合診療は
諦めてください・・・(●^o^●)
|