三角合併をめぐっては、日本の経済界が敵対的買収攻勢に備え対抗策を準備するなど危機感を強めている。大統領の“率直発言”は首脳間の意識のギャップを浮き彫りにした形だ。
首相は経済改革に関連し「外国からの投資を歓迎する。その観点で三角合併も5月から実施する」と表明。ところがブッシュ氏から用語の意味を聞き返されたため、首相は制度の概要を説明せざるを得なかった。
さらに首相は「三角合併が導入されれば、米国の巨大企業に、日本企業が吸収されるとの反対が多かった」と日本国内の反発を抑えての解禁だったことを強調。郵政民営化、規制緩和、税制改革などを推進していることも付言し、米側の意向に最大限配慮している姿勢をアピールした。
三角合併は、手に入れたい会社を自らの子会社に吸収合併させて傘下に入れる買収手法。子会社は対価として親会社の株式を買収対象企業の株主に渡すことが認められている。(共同通信)
日本の国益が損なわれる可能性の高い三角合併をアメリカの命令通り解禁してしまった安倍首相。さぞかし褒められるだろうと思いきや、当のブッシュ大統領に「三角合併ってなに?」と質問されてしまいました。よく出来た話なのでテレビやネットで紹介すればいいんですが、どこもやってませんね。政府が怖いのかな。
小泉政権の頃から日本政府はアメリカ益のために法律をどんどん変えているわけですが、なぜか自民党の支持率は高いまま。今回の日米首脳会談における安倍首相の発言などまさに「売国的」であり、日本をアメリカの属国とでも思っているのではないかと疑うような弱腰ぶりです。
小泉さんが首相として最後に訪米した時の浮かれっぷりも酷かったですが、今回訪米した安倍さんの情けない姿を見ると、憲法9条を改正して正式に軍隊となった自衛隊を国益に沿った形で主体的にコントロールできるのか不安になります。いくら北朝鮮有事に備えて配慮が必要な時期とはいえ、首相がここまでアメリカにへりくだるようでは改憲後の軍隊も単に米軍の指揮下に入るだけなのではないかと憂慮せざるを得ません。
日本の首相の役目は常に国益を考え、国家国民を豊かにすること。たとえアメリカであろうと他国が無理難題を強要するのであれば命を賭けて拒否しなくてはなりません。タカ派は結構ですが、アメリカに阿諛追従するだけのタカ派など百害あって一利なし。吉田茂のように高度な政治的判断として面従腹背するならまだしも、タダで国富を上納するだけなら政治家としての存在価値はありません。
上記記事が示すようにブッシュの無知蒙昧は世界の共通認識。何も考えてないんだから上手いこと騙して日本のために利用すれば安倍さんも名宰相として歴史に残るんですけどね。そこまでの器じゃないのかな。
<参照>
ウィキペディア ジョージ・W・ブッシュ
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