フィリピン:救援の海自輸送艦など呉出港 現地到着22日
毎日新聞 2013年11月18日 21時37分(最終更新 11月18日 22時02分)
台風被害を受けたフィリピンに向け、自衛隊の国際緊急援助隊の増援部隊約700人が18日、海上自衛隊の護衛艦「いせ」と輸送艦「おおすみ」で呉基地(広島県)を出発した。到着は22日ごろ。救援活動は「サンカイ(現地語で友達の意)作戦」と名付けられ、過去最多の約1180人が送り込まれる計画。
防衛省によると、2隻には陸上自衛隊を主力とする医療・航空援助隊が乗り込み、CH47などヘリコプター8機やトラック30両も搭載。出発に先立ち、部隊の指揮官を務める海自第4護衛隊群司令の佐藤寿紀(ひさのり)海将補は「東日本大震災の被災地域の部隊も参加しており、恩返しができる。日本らしい高品質の援助を届けたい」と語った。
2隻は被災地周辺の海域に到着後、空母などを派遣した米軍とも連携し、孤立地域に要員や物資を運ぶとともに、被災者の移送も想定している。また、派遣済みの約50人が始めている医療活動を増強し、新たに消毒活動なども行う。
一方、18日は航空自衛隊のC130輸送機がマニラから、約400キロ離れたパナイ島へ救援物資の米9トンを初空輸した。【吉村周平、本多健】