荒尾市の前畑淳治市長は23日、日中関係の影響で延期していた、辛亥革命の主導者・孫文と支援者の宮崎滔天[とうてん]に関する企画展を2014年1月から、中国・上海市で開くことで上海側と最終合意したと明らかにした。荒尾市日中友好促進会議(会長・前畑市長)が、李天然・中国駐福岡総領事を同市のホテルに招いて開いた「日中友好の集い」で述べた。
李天然・中国駐福岡総領事らが出席してあった「日中友好の集い」=荒尾市
同展は12年11月、上海市の孫中山故居紀念館で開く予定だったが、尖閣問題などで延期した。その後、今年9月に中国駐日大使が初めて、荒尾市にある宮崎兄弟の生家施設を訪問するなどして関係者が開催のタイミングを模索していた。
企画展は荒尾市、県、上海市人民対外友好協会などの主催。14年1月23日から3月末まで。前畑市長は「荒尾、上海双方の思いが通じた。日中関係に雪解けが訪れている気がする。企画展が日中友好の新たな一ページになれば」と話した。
「日中友好の集い」で李総領事は「九州と中国」と題し講演。今後の日中交流について「中小企業や環境、人材などでの実務的な交流が大切。未来志向の関係に近づくよう努める」と語った。(中原功一朗)
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