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「核のごみ」研究の深地層研地下施設 北海道・幌延町が掘削継続要請へ

(11/24 07:25)

 【幌延】「核のごみ」高レベル放射性廃棄物の処分技術を研究する幌延深地層研究センター(宗谷管内幌延町)の地下施設に関し、足踏み状態になっている地下350メートル以深の掘削と研究の継続を、幌延町が国に要請することが23日分かった。国は幌延を含む国内2カ所の深地層研究施設の統廃合を検討中で、同町は「幌延存続」を直接、国に働きかけることになる。

 宮本明町長と野々村仁・町議会議長が26日、文部科学省を訪ねて要請文を提出する。2011年の東京電力福島第1原発事故後、同施設の関連で幌延町が国に要請するのは初めて。施設を運営する日本原子力研究開発機構(原子力機構)や処分を担う資源エネルギー庁の幹部とも会う。

 幌延町の要請は「当初の計画通り500メートルまで掘削することを確認する」(宮本町長)という趣旨。

 核のごみをめぐっては、最終処分地が未定のまま幌延などで深地層研究が行われている。処分地選定について国は今月20日、自治体が応募する方式から国が候補地を提示する方式に転換する方針を示した。<北海道新聞11月24日朝刊掲載>

 ●深地層研究● 原発から出る高レベル放射性廃棄物を地下300メートル以深に埋設するために、文部科学省所管の日本原子力研究開発機構が幌延と岐阜県瑞浪市の超深地層研究所で行う研究。瑞浪で地質の研究を行い、幌延では加えて処分技術も研究する。2003年に掘削が始まった瑞浪は当初、地下千メートルまで掘る計画だったが、半分の500メートル止まりになる見通し。原子力機構の組織見直しに伴い、幌延と瑞浪いずれかの廃止が検討されている。

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