Microsoft 技術情報

WES2009の開発環境とデータベースを別のPCで運用する場合

データベース用のPCは事前に以下の開発環境をインストール済みとします。

データベース用のPCはWindows Vista SP1を想定しています。 開発用のPCはWindows XP ProfessionalSP3を想定しています。 SQL Server 2005 ExpressはWindows Embedded StandardのDVDの同梱のものです。

SQL Server 2005 Expressはデフォルト状態ではセキュリティ強化のためにネットワーク経由での 利用ができなくなっています、したがって開発環境とデータベースを別々のPCで運用するには SQL Server 2005 Expressをネットワーク経由で利用できるよう設定変更する必要があります。

設定手順は、以下の通りです。


プロトコルの有効化

スタートボタン/すべてのプログラム/Microsoft SQL Server 2005/Configuration Tool/
SQL Server Configuration Managerを起動します
または、SQLServerManager.msc と拡張子まで指定して直接起動します

SQL Server 2005 Network Configurationを展開し、Protocols for SQLEXPRESS を選択します
右側のウィンドウに表示される
Named Pipes
TCP/IP
を選択し、マウスの右ボタン/Enableとします


上図のように、Shared Memory以外にもNamed PipesとTCP/IPがEnabledになればOKです



サービスの開始

左側のウィンドウでSQL Server 2005 Serviceを選択します
SQL Server(SQLEXPRESS)は既にサービスが開始されているので
マウスの右ボタン/Restartでサービスを再起動します


SQL Server Browseはサービスが最初、無効なっているので
マウスの右ボタン/プロパティでプロパティ画面を表示します
[Service]タブ開き
Start Modeを、Disabled ->Automaticへ変更します
ダイアログ下にある、[ 適用(A) ]をクリックします


サービスが開始できる状態なったら
[Log On]タブを開き
[ Start ]をクリックして、Browser サービスを開始します


それぞれ、サービスが開始(Running)状態なるまで待ちます
  SQL Server (SQLEXPRESS)   Running
  SQL Server Browser   Running

操作手順に問題が無く、SQL Serverのサービスなどが開始できない場合は
一度OSを再起動してから改めてご確認下さい



Windows ファイヤーウォールの設定
  • SQL Server 2005 Expressで利用するプログラムのファイヤーウォールを解除します。
  • コントロールパネル/Windows ファイヤーウォールを開きます。
  • 設定の変更をクリックし、Windows ファイヤーウォールの設定を開きます。
  • プログラムのファイヤーウォールを解除する場合は、[例外]タブを選択します。

SQL Server Browserを指定します
[ プログラムの追加(R) ]をクリックし、下記のプログラムを登録します
C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Shared\sqlbrowser.exe


SQL Server を指定します
[ プログラムの追加(R) ]をクリックし、下記のプログラムを登録します
C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.1\MSSQL\Binn\sqlservr.exe



Windows Embedded Standard クライアント環境のみのインストール

PCに開発ツールのみをインストールする手順です


Windows Embedded StandardのDVDをドライブに挿入すると
Windows Embedded Standardのロゴ画面が表示され、インストールが開始します

自動再生が有効になっていない場合は、以下のファイルを実行します
<CD>\Setup.exe


左側のメニューで[Install]を選択し、
1.Run the Windows Embedded Standard installation wizardをクリックします


Windows Embedded Standardのセットアップ画面が表示されるので
[ Next > ]をクリックして処理を継続します


使用許諾契約書(End User License Agreement)が表示されるので、
[レ] I accept the terms of the License Agreement にチェック"レ"し、
以下の情報を正しく入力します
Product Key
[xxxxx ]-[xxxxx ]-[xxxxx ]-[xxxxx ]-[xxxxx ]
User Name:
名前
Company Name:
会社名

※評価版の場合、WEBより評価用のPIDを入手してください


インストール方法の選択画面です
Typical  ...  英語版の標準的な環境をインストールできます
Custom  ...  Internet ExplorerやWindows Media Playerのバージョン選択
追加するMUIの選択ができます

開発ツールのみインストールするので[Custom]を選択します

開発ツールのみをインストールする場合
選択画面が表示されたら、[+]をクリックしてツリーを展開します


Database左側の[□▼]をクリックし
Entire feature will be unavailableを選択します


Database左側が[×▼]に変更されれば、データベースはインストールされません


開発ツールのインストール先を変更したい場合は
Windows Embedded Studio を選択し、画面右下にある
Location:
C:\Program Files\Windows Embedded\    [ Browse ]
[ Browse ]ボタンをクリックして、インストール先を選択します
変更する時は、必ずインストール先のフォルダまで指定します

※デフォルトではシステムドライブのProgram Filesフォルダが選択されます


データベースのインストールを選択しないと、データベースの選択画面が表示されます

開発ツールのインストール時に検索された、SQL Serverがリスト表示されるので
準備したデータベースサーバがリストされていれば選択します
上図では、[WES08]を選択しています

この時点で、データベース用のPCと接続できない場合は(none)を選択して先に進みます
データベースとはインストール後でもComponent database Managerで接続できます


Server Name:に選択したPC名が表示されるているので、インスタンス名を追加入力します
(none)を選択した場合は、(none)の表示のまま、[ Next > ]をクリックします


インスタンス名は、デフォルトではSQLEXPRESSとなっているので
[WES08\SQLEXPRESS ]とし、[ Next > ]をクリックします

SQL Serverとの接続確認が行われるので暫く時間が掛かります

※当たり前ですが、PC名(WES08)はお客様の環境と正しく合わせて下さい
WES08はサンプル環境の表示です


SQL Serverとの接続が確認されると、開発ツールのインストールが可能になります

うまく接続できない場合は、サーバの管理者などとご相談下さい
最低限でも、開発PCからデータベースPCのフォルダなどにアクセスでき必要があります
ネットワーク設定、セキュリティ設定、アクセス権の設定、その他


インストール中の画面です
ご利用環境にもよりますが、しばらく時間が掛かります


インストールの終了画面です
[ Finish ]をクリックして終了します


データベースとの接続を確認したり、接続先を変更する場合は
Component Database Managerを利用します

Database connectionが接続されているデータベースです
変更するには、[ Change... ]をクリックして
PC名\インスタンス名を指定します


無事にデータベースと接続できれば、データベースの状況が確認できます
上図では、インストールされているPackageを確認しています

Windows Embedded Standard Client(x86) Package
Japanese Language UI Support
Windows Media Player 11 (SP3)Package

等、サーバ上のWindows Embedded Standardの各Packageが確認できます