B型肝炎:父子感染と3次感染の2人、国と和解

毎日新聞 2013年11月22日 20時56分

 集団予防接種によるウイルス感染を巡って国の責任が問われたB型肝炎訴訟で、父子感染による2次感染の原告と、祖母を通じた3次感染の原告の計2人が22日、東京地裁(矢尾渉裁判長)で国との和解を成立させた。原告団と国が2011年に結んだ和解の基本合意では、父子感染や3次感染による発症を認める明確な基準はなく、ともに全国初の和解とみられる。

 訴えていたのは、父子感染した東京都内の10代男性と、祖母を通じ感染した都内の小学女児。和解後に記者会見した代理人の菅俊治弁護士によると、いずれも予防接種でウイルス感染した肉親を通じて乳児期に肝炎を発症したと国が認め、賠償に応じる。菅弁護士は「この和解で救済対象が拡大されることを期待する」と話した。【川名壮志】

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