トップページ科学・医療ニュース一覧アイソンすい星 来月には肉眼でも観測
ニュース詳細

アイソンすい星 来月には肉眼でも観測
11月23日 20時57分

アイソンすい星 来月には肉眼でも観測
K10032894211_1311240102_1311240117.mp4

今月末に太陽に最も接近する「アイソンすい星」は日に日に明るさを増していて、来月上旬には肉眼でも見える大すい星になるという期待が高まっています。

「アイソンすい星」は、去年9月にロシアなどの観測チームによって発見された1度だけ太陽に近づくすい星です。
現在、太陽までおよそ5000万キロの距離にあって、太陽に接近するにつれ、熱にさらされて、徐々に明るさを増しています。
最も接近する今月29日の午前4時ごろには、太陽の表面をかすめるように通過し、その際、マイナス6等星と、金星ほどの明るさになる可能性があります。
最接近の前後は太陽の光が邪魔になって、特殊な装置を使わなければ地上から観測することはできませんが、太陽から離れる来月上旬には、夜明け前の東の空に、すい星が長い尾を伸ばす姿が日本からも肉眼で見られると期待されています。
このアイソンすい星についてNHKの取材班は、日本各地で1か月にわたる撮影を行い、明るさや尾の変化を映像に収めてきました。
すい星に大きな変化が見られたのは、今月14日に千葉県内で撮影したときでした。
すい星が急速に明るくなり始めたのです。
国立天文台によりますと、この前日にすい星の中心部からガスが一気に噴き出す「アウトバースト」という現象が起きたということで、映像には、このガスが緑色に輝く様子が鮮明に映し出されています。
また、その2日後、今月16日の静岡県内での映像では、すい星の明るさが一気におよそ6倍になり、長い尾がくっきりと映し出されました。
アイソンすい星はその後も明るさを増していて、今月20日、富士山の上に現れたすい星を撮影した際は、肉眼でも観測することができました。
これらの映像について国立天文台の縣秀彦准教授は「日に日に明るくなっていく様子が分かり、誰もが見られる大すい星になる可能性がある。ただし、太陽に最接近する今月29日前後は、すい星が見えないだけでなく、目を痛めるおそれがあるため、太陽との距離が離れる来月4日以降、夜明け前の東の空を眺めてみてほしい」と話しています。

[関連ニュース]
k10013289421000.html

[関連ニュース]

  自動検索

このページの先頭へ