防衛相 中国の防空識別圏で警戒強化11月23日 20時34分
小野寺防衛大臣は、中国国防省が沖縄県の尖閣諸島の上空を含む東シナ海の広い範囲に防空識別圏を設定したことを受けて、23日夜、防衛省・自衛隊の幹部を集めて対応を協議し、警戒監視を強化することを確認しました。
中国国防省は沖縄県の尖閣諸島の上空を含む東シナ海の広い範囲に防空識別圏を設定したことを発表し、防空識別圏を飛行する航空機が中国国防省の指示に従わない場合、武力による緊急措置をとるとしています。
これを受けて小野寺防衛大臣は23日夜、防衛省・自衛隊の幹部を集めて対応を協議し、警戒監視を強化すると共に、この空域でのスクランブル=緊急発進など自衛隊機の運用はこれまで通り行っていくことを確認しました。
小野寺大臣は協議のあと記者団に対し、「防空識別圏の一方的な指定は大変危険な行為だ。防空識別圏には尖閣諸島の上空も入っており、警戒監視活動はこれまでにも増してしっかりとした対応が必要だ」と述べました。
そのうえで小野寺大臣は「このエリアは民間航空機も飛行するので、政府全体でしっかり対応したい」と述べました。
中国に強く抗議
中国国防省が東シナ海の広い範囲に防空識別圏を設定したことを受けて、政府は中国に対し、日本の領土である尖閣諸島の領空を含むものであり、全く受け入れることはできないとして強く抗議しました。
中国国防省は23日、沖縄県の尖閣諸島の上空を含む東シナ海の広い範囲に防空識別圏を設定したことを発表しました。
政府関係者によりますと、中国国防省から北京にある日本大使館を通じて、同様の通報が日本側にあったということです。
これを受けて、外務省の伊原アジア大洋州局長は23日夕方、中国の韓志強駐日公使に対し、「中国が設定した防空識別圏はわが国の領土である尖閣諸島の領空を含むものであり、全く受け入れることはできない。中国がこうした空域を一方的に設定することは、尖閣諸島を巡る日中間の状況を一方的にエスカレートさせるもので、不測の事態を招きかねない非常に危険なものだ」と電話で強く抗議しました。
これに対して韓公使は「抗議があったことは本国に伝える」と述べたということです。
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