2013年11月23日23時23分
【其山史晃】「追跡!在日米軍」を掲げ、17年間にわたり全国の米軍基地の動きをウオッチし、インターネットで発信し続けてきた市民団体がある。メンバーは、特定秘密保護法案の行方を不安な思いで見守っている。「軍事=秘密」という風潮を招かないか――。
米海軍横須賀基地を見渡す神奈川県横須賀市のヴェルニー公園。基地監視団体「リムピース」の編集長を務める頼和太郎さん(65)が米軍のイージス艦の撮影を始めると、どこからともなく近づいてきた中年男性が「(原子力空母)ジョージ・ワシントンの帰港日、つかんでます?」とささやいた。
男性は米軍や自衛隊の艦船の写真撮影が趣味のいわゆる軍事マニア。何度か顔を合わせるうちに会話を交わすようになったという。男性は「基地に対する見方は違うけど、色々な立場があっていい。リムピースのホームページ(HP)は米軍の動きを把握するために必読の情報源」と話す。
リムピースは1996年に、米軍基地の地元自治体の議員らを中心に結成された。それまでは各基地の監視情報をファクスで交換していたが、インターネットの導入で最新情報を共有し、外部への発信が可能になった。現在のメンバーは10人ほど。HPへのアクセスは今秋、510万件を超えた。
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朝日新聞社会部
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