韓国の国会は、乱闘騒ぎがたびたび起こることで知られているが、今度は“国際的赤っ恥”をかいた。外国首脳の目の前で、与野党議員がののしり合いを始め、本会議が中断してしまったのだ。民主主義国家を自称する韓国だが、かつて大統領も嘆いた悪癖はなかなか治らないようだ。
“事件”が発生したのは、19日の韓国国会。韓国紙・中央日報によると、キルギスのアタムバエフ大統領が「貴国の民主主義を学びたい」と、国会論戦を傍聴する予定だった。ところが、大統領が到着する20分前から与野党議員の議論がヒートアップした。
議場で演説した与党セヌリ党の議員は、前日に最大野党・民主党の議員が大統領府の警護員を殴ったとして批判した。これに対し、民主党議員は「やめろ」「嘘をつくな」などと応酬。アタムバエフ大統領が傍聴席に到着する前に、民主党議員の大半が議場を出てしまったのだ。
アタムバエフ大統領が議場に姿を現してからも、頭に血が上った与野党議員はおかまいなし。議場に残った民主党議員らはセヌリ党院内代表に詰め寄り、「どうしてあんな子供に演説させるのか。あまりにひどいではないか」と、わめき散らしたという。
困り果てた姜昌煕(カン・チャンヒ)議長は会議中断を宣言。アタムバエフ大統領は滞在11分で議場を後にするしかなかった。