毎日新聞 11月22日(金)22時1分配信
【モスクワ芳賀竜也】フィギュアスケートのグランプリシリーズ(GP)第6戦は22日、モスクワで開幕し、女子のショートプログラム(SP)は、NHK杯5位で15歳の宮原知子(さとこ)=大阪・関大高=が56.57点で日本勢最高の6位発進した。中国杯6位の今井遥(ムサシノク)が49.55点で8位、中国杯4位の村上佳菜子(中京大)が49.24点で最下位の9位だった。ユリア・リプニツカヤ(ロシア)が72.24点で1位だった。
男子SPにはスケートアメリカ優勝の町田樹(たつき)=関大、ペアSPには今季から組む高橋成美、木原龍一組(木下ク)が出場。
◇GP2戦目…苦しみながらもフリーへ明るい表情
シニアのGP2戦目の宮原が、苦しみながらも日本女子最高のSP6位につけた。大技の3−3回転は、前半で着氷が乱れてしまい、後半が2回転になってしまった。
「前半のルッツが回転不足にならないように、頑張り過ぎたのかもしれない」と反省したが、その他のジャンプに回転不足はなく、最低限の目標はクリア。「フリーではスピードを出して、3−3回転もきっちり跳びたい」と表情も明るく、ハキハキと目標を語った。
◇村上まさかのSP最下位「悔しいを通り越し、ショック」
ソチ五輪代表入りが期待され、グランプリ(GP)ファイナル進出の可能性も残されている村上が、まさかのSP最下位に終わった。2010〜11年シーズンのシニア転向後で自己最低得点に涙でまぶたを腫らしながら「悔しいのを通り越して、ショック」。いつもの元気あふれる19歳の姿はなかった。
開始早々、アクシデントが村上を襲った。会場に流れた曲は村上の「スイング・メドレー」ではなく、他人の曲。すぐにレフェリーにアピールし、正しい曲で再開したが、動揺は隠せなかった。得点源になるはずの3−3回転連続ジャンプは大幅に回転不足。スピンとステップのレベルもそろわなかった。
試合直前の練習ではクリーンに3−3回転を決めていたが、「(試合では)気持ちが弱くなってしまい、足が震えていた」と打ち明けた。山田満知子コーチも「あの人の場合は『心』。何とかしてもらわないと」と、教え子に奮起を促す。
優勝した場合のみ出場できるGPファイナル進出はかなり厳しくなってしまったが、村上は「今は『絶対、明日(のフリー)はやってやるぞ』という気持ちになっているので大丈夫」と前を向く。ソチ五輪代表の有力候補であることには変わらない。逆境にめげずに、強い心を養いたい。【芳賀竜也】
◇今井遥の話
(ステップで転倒するミスに)攻める姿勢で、エッジを倒し過ぎてしまった。だが、悪い状態ではないので、フリーは落ち着いて滑りたい。
最終更新:11月23日(土)0時18分
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