スポーツ報知 11月18日(月)7時3分配信
◆フィギュアスケートGPシリーズ第5戦 フランス杯最終日(16日、パリ・ベルシー競技場) 男子の羽生結弦(18)=ANA=はフリーで2種類の4回転に失敗したが、合計263・59点の2位でシリーズ上位6人で争うファイナル(12月5〜7日・福岡)進出を決めた。世界選手権3連覇中のパトリック・チャン(22)=カナダ=が自身の世界歴代最高を塗り替える295・27点で圧勝。GP2連勝のチャンと4位の閻涵(17)=中国=、第4戦NHK杯を制した高橋大輔(27)=関大大学院=もファイナル進出が決定した。
大歓声に励まされ、羽生はうつむいた顔を上げた。得点源の4回転を2種類とも失敗したが、自己ベストに0・70点差と迫る合計得点で2位を死守。日本人最上位メダリストになれば五輪代表に前進するファイナルへの切符をもぎ取った。羽生は「後半に向けて落ち着いて修正して、最終的に良い演技ができたのが収穫」と前を向いた。
4回転を予定した冒頭のサルコーは、踏み切りでスケートの刃が氷に取られて1回転に。焦って跳んだ次の4回転トーループは転倒。最悪の出だしになったが、最後まで勝負を捨てなかった。基礎点が1・1倍になる後半で5つのジャンプを完璧に成功。同じ2位だった第2戦スケートカナダに比べ、表現力を示す演技構成点も5点以上アップ。「一歩一歩、前に向かっている」と強調した。
それでも第2戦に続き、五輪金メダル候補のチャンに完敗だった。SPで3・15点だった差は、フリーを終えて10倍近い31・68点まで広がった。2度の4回転を完璧に決めた世界王者の圧巻の演技を目の当たりにし、「自分は4回転をうまく決めることができていない。まだ経験値が全然足りない」と力の差を痛感した。
チャンと今季3度目の対戦は3週間後のファイナルに決まった。目標の五輪金メダルへの壁は一層高くなったが、「もっと練習して本番で決められるジャンプを跳びたい」。まずは昨季2位だったファイナルで日本人トップを目指し、激戦の代表争いで一歩リードする。
最終更新:11月18日(月)7時3分
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