【ワルシャワ=松井健】国際海洋法裁判所(ドイツ・ハンブルク)は22日、保釈金360万ユーロ(約4億7千万円)を支払う代わりに、ロシアの石油採掘に抗議して拘束された環境保護団体グリーンピースのメンバーと船を即時に保釈するよう、ロシアに命じる決定を出した。

 オランダ政府がロシア政府を相手取り、同裁判所に訴えていた。ロイター通信によると、ロシア外務省は決定後の声明で「同裁はロシアの刑事手続きへの管轄権はない」と反発している。ロシアはこれまで裁判参加もボイコットしてきた。

 グリーンピースのメンバーら30人は9月、抗議活動中にロシア当局に拘束された。グリーンピースの船はオランダ船籍で、オランダがロシアの行動は違法だと訴えていた。一方、ロシアはメンバーを暴力行為の疑いで訴追する方針で、一部のメンバーを保釈したが、ロシアからの出国は認めていない。

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