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国際
江沢民氏に逮捕状 中国メディア、黙殺 当局、国内への影響で苦慮
2013.11.22 11:05
[中国]
【北京=川越一】21日付の中国各紙は、スペインの全国管区裁判所がチベット族虐殺に関与した容疑で江沢民元国家主席ら5人に逮捕状を出したニュースを黙殺した。20日の記者会見で「強烈な不満」を表明した中国外務省も、インターネットの公式サイトに逮捕状に関するやり取りを掲載しなかった。チベット族の主張に基づいて出された今回の逮捕状に関し、当局は国内に影響が広がらないよう苦慮しているとみられる。
一方、外務省報道官は20日の会見で、今回の措置が中国・スペイン関係に悪影響を及ぼす可能性があると警告したが、中国の華僑向け通信社、中国新聞社によると、スペインの華字紙、欧華報はすでに昨年来、スペイン国内の反中感情が高まっている状況についてたびたび懸念を示していた。欧華報によると、2008年ごろから経済危機に陥ったスペインで失業者が600万人を一時突破する中、料理店や雑貨店などを営む中国系移民が増加。08年5月に約2万人だった中国系の登記者数は今年5月には倍増したという。
同紙は7月、「スペイン政財界は中国人の投資を呼び込もうとしてきたのに、スペイン社会は中国人が中国に帰ることを求めている」とし、不況に苦しむスペイン国民の間で中国系への風当たりが強まっていると指摘。また、4月にはスペインのテレビ局が中華料理店の「人肉」使用を暗示する番組を放送し、中国系移民らによる抗議デモに発展したという。
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