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【政治】

相次ぐ不在・遅刻… 与党、真剣さ欠く

空席が目立つ衆院国家安全保障特別委=20日、国会で

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 特定秘密保護法案の国会審議を軽視する政府・与党の姿勢が目立っている。審議中に多くの与党議員がいなくなったり、答弁を求められた政府側が遅刻したりし、野党は反発している。政府・与党の関心は野党との修正協議に集中。世論や野党が求める「慎重審議」に応じている姿勢を演出するため、審議時間だけは消化しようとしているが、中身は真剣さを欠いている。 (後藤孝好、中根政人)

 法案を審議する衆院国家安全保障特別委員会では二十一日、与党議員らが打ち合わせや電話などで頻繁に席を立って中座。質疑中も空席が目立った。

 二十日には与党議員の多くが席を離れ、民主党の大島敦氏が「重要法案だと言っているのに、与党が全然いないじゃないか」と抗議し、審議が一時中断した。

 大島氏の訴えを受けて、委員会を開くための条件である過半数の出席を満たしているか急きょ確認。出席者は委員四十人中、二十人をわずかに超えただけで、民主党議員が数人退席すれば、委員会を続けられなかった。

 日本版「国家安全保障会議(NSC)」創設関連法案を審議中の参院国家安全保障特別委員会でも二十日、政府参考人として呼ばれていた鈴木良之内閣審議官が開会時間に現れず、質疑開始が三十分遅れた。理由は「事務連絡のミス」と釈明している。

 質疑では、野党側が特定秘密保護法案の問題点を追及しても、法案を担当する森雅子内閣府特命担当相らが修正協議を理由に「コメントは差し控える」との答弁を繰り返している。

 委員会で何度も質問に立った共産党の赤嶺政賢(あかみねせいけん)衆院議員は二十一日、取材に対し「委員会で議論を十分にやらないまま、大勢が決まっていくのは間違っている」と指摘した。

 民主党の松原仁国対委員長は二十一日の記者会見で「慎重審議を求める国民の声を無視して、どんどん身勝手に審議を進めて、採決を行うことはあってはならない」と、政府・与党を批判した。

 

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