普通の人でも登れる方法が実はあるんです。来年の春あたりにどうですか?
Number Webでは、好評発売中の雑誌Number Do『大人の山登り。~ゼロから楽しむ入門編~』より、世界最高峰に挑戦するための“夢プラン”を全文掲載にてご紹介します。
8848m。世界一の高峰エベレスト。登山者にとって憧れの対象ではあっても、現実に自分が登る山としてはイメージしにくいかもしれない。
ところがいまや、一定の条件を満たせば普通の会社員や中高年でも参加できる「公募隊」という仕組みが作られ、一般登山者でもエベレストに登れる時代になったのだ。それを日本で初めて実現したのが、国際山岳ガイドにして“冒険案内人”の近藤謙司さんだ。
近藤さんの会社アドベンチャーガイズが最初にエベレスト公募隊を企画したのは2004年のこと。以来5回の公募隊を組織し、のべ11人のサミッターを生み出してきた。
しかし、いったいどんな条件をクリアすればエベレストにたどり着けるのだろうか?
ベースキャンプで活動するため、まずは6000m峰で高地順応から。
「初心者でもひとつずつ段階をクリアすればエベレストに行けますが、さすがにいきなりは無理。高地順応してエベレストのベースキャンプで活動できることが前提になるので、まずは6000m峰に登ってもらうことになります。次にチョー・オユーやマナスルなどの8000m峰で酸素マスクを使った高所登山の経験を積んでもらいます」
その2段階をクリアすると晴れてエベレスト公募隊への参加資格が得られる。それだけでも充分高いハードルに感じるかもしれないが、去年、登頂に成功した30代OLの川崎久美子さんは、本格的な登山は初心者だったにもかかわらず、ほぼ1年ですべてやり遂げてしまったという。
「'10年の春に相談に来てすぐ6000mへ行き、秋には8163mのマナスル、そして、翌年の春にはエベレストに登頂してしまったので、僕がガイドした中では最短ですね」
“デスゾーン”で必要とされる体力と協調性、そしてメンタル。
もちろん、フィジカル面の準備は重要だ。なにせ8000mの世界は酸素が平地の3分の1しかない“デスゾーン”である。
「体力はやっぱり必要です。いくら僕らがガイドするといっても、最終的には自分の脚で歩き、自分の胃腸で食物を消化してもらわなきゃいけない。ストレスに対する防衛力や免疫力も重要です。あとは、集団で生活するときの協調性。約2カ月間ずっと一緒にいて、命もかかっているし、目的もすごく高いところにある。費やしてきた時間と努力と費用を考えれば、誰も妥協したくないですから、ぶつかり合いも起きやすい。メンタルの安定は相当重要です」
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