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【大相撲】

日馬 ポールの懸賞獲ったど〜

2013年11月22日 紙面から

日馬富士(中央後方)と栃煌山の取組を前に披露されたポール・マッカートニーの懸賞旗(沢田将人撮影)

写真

◇九州場所<12日目>

(21日・福岡国際センター)

 両横綱は譲らず無傷の12連勝。白鵬(28)=宮城野=は豪栄道を上手投げで下し、日馬富士(29)=伊勢ケ浜=は栃煌山を慎重に寄り切った。横綱2人の初日から12連勝は2001年初場所の貴乃花、武蔵丸以来で12年ぶり。稀勢の里は千代大龍との2敗同士の対戦を押し出しで制したが、鶴竜は碧山に完敗して3敗に後退。2敗は稀勢の里だけとなった。十両は千代丸と千代鳳の兄弟が、2敗でトップを守った。

 館内がどよめきと歓声に包まれた。といっても取組ではない。土俵上を永谷園など見慣れた懸賞旗が10本回ったあと、一呼吸置いて「ポール・マッカートニー アルバム NEW 発売中!」と書かれた5本の懸賞旗が登場。元ビートルズのポール・マッカートニー(71)の懸賞が日馬富士−栃煌山戦に懸けられたのだ。

 「えっ、そうなの! すごくうれしい。(懸賞で)CDいっぱい買わないと。あの方のサイン、ほしい」。前日、ポールの懸賞が懸けられることを聞いた日馬富士は小躍りし、この一番に目の色を変えていた。

 この日はじっくりと栃煌山を仕留めた。速攻が目立つ今場所の相撲の中では珍しく右四つで組み合う形になったが、慎重に土俵際に追い込み、15秒4で寄り切った。

 希望通りポールの懸賞第1号。「相撲に興味を持っていただいてうれしい。お客さんが沸いたので気付きました」。これで無傷の12連勝。まさに最高潮で13日目、過去4連敗中の稀勢の里を迎える。横綱同士の千秋楽全勝対決の前に、どうしても乗り越えなければならない関門だ。

 場所前は稀勢の里が伊勢ケ浜部屋に出稽古に訪れるという情報もあった。だが、双方に行き違いがあり結局実現しなかった。楽しみにしていた日馬富士は「肩透かし」を食った格好だ。いやが応にも燃える一番に向けて「今までやってきた稽古を土俵の上で出す。しっかりと自分の相撲をとるだけなんで」と、冷静さを保って話した。

 最近の不調からプライドはズタズタにされ、追い込まれた横綱。この九州では開き直ったかのように輝きを取り戻し、順調に山を越えてきた。身上の「全身全霊」を込めて難敵を退けるか。 (竹尾和久)

 

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