第5回 「モテること」は「よく生きる」ことに、つながるのか?【哲学者とAV監督の対話 ②】

恋愛とセックスについてAV監督が哲学する、連載『キモい男、ウザい女。』の特別篇。12月1日に発売の著書『すべてはモテるためである』(イースト・プレス/文庫ぎんが堂)に際して行われた、『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社)の著者である國分功一郎さんとの対談・第2回目です。今回のテーマは、「モテ」について。「モテたい」と口にする人は多かれど、モテることは本当にいいことなのか? 哲学者とAV監督が「モテ」について迫ります!

なぜ、哲学者がAV監督の本に出会ったのか?

二村 そもそも國分さんと僕の出会いというのを、不思議がる人もいるんじゃないかと思うんですが。

國分 名古屋を拠点にした【猫町倶楽部】という日本最大の読書会サークルがあって、そこで二村さんの『恋とセックスで幸せになる秘密』(イースト・プレス)も、僕の『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社)も、それぞれ別の回で課題図書として取り上げられたんですね。

二村 そこで國分さんが【猫町】主宰の山本さんに「『暇と退屈』の次は『欲望と快楽の倫理』をテーマに考えている」と話されたら「だったら、二村という欲望まみれの快楽おやじがいます」と紹介してくれたという。

國分 そんなきっかけで二村さんの著書を読ませていただいて「これは必要な本だ」っていう気持ちになりました。僕らは哲学という仕事をしていて難しいことを考えたり書いたりしますが、考えることで世の中の役に立ちたい。そのためには、なぜ《この問題》を考えることが必要なのか読む人にわかるように書かなくちゃいけないと心がけています。二村さんの本はその点がとても明快ですよね。

ケイクス

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