鳥谷(右)と鉄壁の二遊間を誇った西岡(左)。来季は三塁コンバートで解体される可能性が出てきた【拡大】
中でも不確定要素が多いのが、今季固定が叶わなかった三塁だ。コンラッド(退団)、新井良、坂らに加え、西岡も7試合で務めた、まさに虎の泣きどころ。秋季キャンプでは今成も加わり、競争は激化した。西岡までもが参戦するとなれば、指揮官が監督就任時に語った「スパイス」を超える劇薬となる。
西岡が三塁に回れば、シーズンを通して悩まされた左ひざ痛が軽減されることになる。加えて二塁にチーム随一の快足を誇る上本を据えられるメリットもある。22日にも正式契約予定のマウロ・ゴメス内野手(29)=前ナショナルズ=を一塁とした、最強の内野カルテットが誕生するわけだ。
今後、各ポジションの競争と適性を見極めていくことになるが、躍動感と魅力あふれる布陣であることは、疑いようがない。
西岡は「来年もチームの勝利に貢献できるプレーをお見せしたいと思います」とコメントした。もちろん西岡本人は二塁へのこだわりがあるのは間違いない。3年契約の最終年を迎える和田監督の2014年。あらゆる可能性を試し、ベストを探ってゆく。
★西岡の三塁
今年8月30日の広島戦(甲子園)でロッテ、メジャー時代を含めて1軍公式戦で初の「三塁」で出場。この試合でバント処理の際に転倒(記録は内野安打)し、9月2日の同カードでは、三盗を試みた丸のスパイクの刃が左手に突き刺さり流血。10日の中日戦(甲子園)で、延長十回にクラークの飛球を落球し、三塁で初失策を犯した。10日までの7試合に三塁手で出場し、守備機会15で1失策(守備率・933)だった。また、二塁手としては108試合に出場し、7失策(守備率・986)だった。
(紙面から)