虎が新情報をつかんだ。呉が韓国の大邱(テグ)から、遠く海を越えた大阪に親愛の眼差しを送っているというのだ。ならば、どこに住んでも構いまへんデ-、となるのが浪花節だ。
球団幹部は「大阪の町を気に入っていると聞いている。プライベートでも何度か来ているみたい。住む場所は選んでもらっていい」と特例を明かした。
阪神の助っ人は、球団が用意する神戸市内の高級マンションに居住するのが慣例となっている。メッセンジャーもマートンも、みんなKOBEだ。しかし、誕生すれば球団初となる韓国人プレーヤーは、OSAKAの街に惹かれているという。大阪市生野区・鶴橋など韓国料理のメッカも存在。異国での食の不安が解消できるというわけだ。
プライベートに至るまでの配慮も、全てが韓国のセーブ王を獲得するため。この日、西宮市内の球団事務所で対応した南球団社長は「大詰めにきている」と近日中の決着を改めて強調した。すでに身分照会も終えており、22日にもサムスン球団の代表者と連絡を取り合い最終局面を迎える。来季の虎の命運を託す究極の“条件提示”が、住まい選択の自由にある。
呉昇桓(オ・スンファン)
投手。1982年7月15日、韓国生まれの31歳。2004年サムスンに入団。1年目から抑えとして活躍。08年北京五輪韓国代表、06年、09年、13年とWBC韓国代表に選出された。今季48試合登板、4勝1敗28S、防御率1・74。通算444試合登板、28勝13敗277S、防御率1・69。1メートル78、92キロ、右投げ右打ち。今季5億5000万ウォン(約5043万円)、背番号「21」
(紙面から)