2013年 06月 22日

spending all my time









Perfume すごいことになってきましたね。

個人的には、今度のワールドツアー、特にライブビューイングのあるロンドン公演は、ある意味年末に決まったドームツアーよりも楽しみにしています。

朝4時、行けるといいけど・・



・・・・


そのPerfumeが大阪でホルモンとの対バンをやってる日、、母は生死の境にいました。酸素飽和度が85%を切り、血圧が60に満たないような状態。幸いにも病棟スタッフの懸命な処置と、カテコラミンの点滴で一命をとりとめました。家族も、親戚も、最悪の状態を覚悟して、病棟の隅っこで今後のことを話し合いました。


延命すべきか否か。


医療者の端くれにある僕には、この状態になった多くの患者の行く末がリアルにイメージできます。延命の処置を施せば施すほど、安楽な人生の終末からかけ離れた状態に陥る可能性があることを知っています。それを家族と親戚に説明して、一時は「自然に」という選択をしかけました。


でも、再び強く打ち始めた母の鼓動を確かめ、酸素が十分に体に行き渡っているバイタルサインを見て、「ひょっとしたら」「もう一度」「生きていてほしい」という家族の思いが、自分を含めて大きくなりました。


延命すべきか否か。もう一日考え、主治医と話しました。


今の病棟で出来る範囲の治療(末梢血管からの輸液、経鼻カテーテルからの栄養と与薬)を行う。でも急変時の蘇生はしない。心臓マッサージ、気管内挿管、電気ショック、人工呼吸器等の使用はしない、大学病院等への搬送はしないということを確認しました。


・・・・


1日お休みをいただいた翌日、基礎看護技術の授業をやりました。授業内容は「発熱時の看護」でした。学生には母の病気のことは春先から話しているので、この日も授業の最初に母が急変したことを話しました。

途中、授業の内容に合わせて、「僕が子どもの頃よく熱を出してその度に母が徹夜で頭を冷やしてくれた」という話をしました。そして、「本当は、人間の体は氷枕やタオルで頭を冷やしたくらいでは絶対に下がらないし、発熱を人為的に下げてしまうことは感染に対する体の防御反応をじゃますることになるから・・」という説明をしつつ、でも、「僕の苦痛や不安に対する看護の視点では、母は素晴らしい看護を僕にしてくれていたんです」と話しました。

そのとき、徹夜で看病してくれた母のことを思い出し、目に涙があふれ出てきました。

それが一瞬だったのか、数十秒の時間だったのか、僕は学生の前で泣くわけにもいかず、ぐっと涙をこらえながら教卓に置いた教科書を見ていました。

教室は静寂につつまれました。

何とか耐えて、前を向くと、学生が「先生頑張れー」と声をかけてくれました。

再び目に涙がたまりました。

今思えば、気を効かせて「〝nurs〟の語源が母親の子供に対する看護に由来しているんだよ」なんて話でもすればよかったと後悔しましたが、看護の基本はこういうことだと学生には伝わったのかもしれません。まあ、傍から見ればただの涙もろい感情失禁おやじに見えたことでしょうが・・。



・・・



母は僕が看護教員への復帰が決まったことを話してから、事ある度に「私のことを授業で話しなさい」と言ってくれていました。「私の病気をどんどん研究して話して医学のために役立てなさい」なんて、まるで映画『レナードの朝』でレナードがセイヤ-先生に「学べ学べ、どんどん学べ、患者から学べ!」と叫んだように。

今日の母は、低い意識レベルの中にあって、それでも懸命に僕と父の声に反応してくれました。手をしっかりと握り返してくれました。表情は限りなく辛そうで、苦しそうに見えます。この状態でどこまでもつのか。耐えられるのか。それはわかりません。良くなるのか、また悪くなるのか。もし治療を放棄して、なにも延命処置を施さなければ、2週間で彼女の人生は終わるでしょう。でも、「私の残りの時間を全部使って」「少しでも人のために」と母が言っているような気がします。いや、そう思うことで、治療の中止に踏み切れなかった自分のエゴを、正当化しているのかもしれません。

願わくば、もう一度、退院して家に帰れたら・・。
そう思わずに入られませんが、もし、ふたたび急変したり、これ以上母が苦しむようなことになったら、そのときはもう一度冷静に判断したいと思います。
ひとまずは、このまま、もう少し、生きている母を見ていたい。そう思うのです。


・・・・


次の授業の内容は「一時的・持続的導尿法」です。その目的から適応、看護の実際を、また母を教材にして話します。


でももう泣きません!



注) 普段は職場(学校)ネタはブログには書かないことにしていますが、今回は特別です。



















-お知らせ-
〝旧館 大きな足の木の下で〟は、一部ですがこちらで見られます。
http://www.bob-bess.jp/XP/site.cgi?m=blogdetail&blog_id=108
別館 大きな足の木の下で   by mini → shinya suzuki

by perfume-scandal | 2013-06-22 01:26 | Trackback | Comments(7)
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Commented at 2013-06-22 19:21 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by perfume-scandal at 2013-06-22 22:00
非公開さんへ
お気遣いありがとうございます。そうですね、男にとって母親は特別な存在ですね。だれにどれだけマザコンだって言われてもいいくらい、僕は母が大好きです。嬉しいのは奥さんがそのことをよく分かってくれていることです。先日も僕と母親の体を丁寧に清拭してくれました。
母の状態は、いくらかの改善をみています。ほんの少しずつですが、一昨日より昨日、昨日より今日、そんな感じで。それは奇跡かもしれません。ひょっとしたら、例え寝たきりであっても、今の病院を出られる日が来るかも知れない。その可能性はゼロじゃないような気がしてきました。今はそれを信じています。
mini
Commented at 2013-06-22 22:15 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by perfume-scandal at 2013-06-22 22:27
非公開(尻切れトンボ)さんへ
ん?たぶん尻切れトンボというか、送信されていないようですよ。最初の非公開さんは別の方なので・・。もしよろしければもう一度送っていただければと思います。でもぜんぜん非公開じゃなくてもいいですよー。
mini
Commented at 2013-06-23 20:31 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by perfume-scandal at 2013-06-24 07:23
非公開(尻切れトンボ)さんへ
励ましのお言葉、ありがとうございます。そうですね、今は一命をとりとめることが出来たことを前向きに考えることにします。人間の力って、本当に分からないもので、自然治癒力ってすごいなって思うこともたくさんあります。非公開さんのお母様もきっとそうだったのでしょうね。自然治癒力に委ねることも、また大事な選択だと思います。それでだめなら、それは天命でしょう。ありがとうございます。毎日、勉強になります。母から学んでいます。。
mini
Commented by ひな人形 久月 店舗 at 2013-11-21 16:44 x
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