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ケネディ大使を乗せた豪華馬車 内装費だけで5000万円!

楽天SocialNewsに投稿!
2013年11月20日 掲載

京都の絹織物使用の豪華シート


皇居に向かうキャロライン・ケネディ新駐日米大使を乗せた馬車/(C)日刊ゲンダイ
 新駐日米大使のキャロライン・ケネディ氏(55)が19日、皇居で行われた「信任状奉呈式」に出席した。

 2頭引きの馬車に乗り、前後を皇宮警察の騎馬隊が護衛。丸の内から皇居正門まで約1キロの沿道には人垣がビッシリで、全長100メートルを超える馬車列が通り過ぎると、一斉にカメラ付きスマホを向け、キャロラインに手を振った。

 日米関係を重んじて、ここまでキャロラインを歓待したわけではない。信任状奉呈式は海外のどんな国の新任大使でも日本に着任すれば、必ず行われる儀式だ。天皇の国事行為のひとつで、往復の送迎は宮内庁が大使に「自動車か馬車か」を選んでもらう。すると、ほとんどの大使は馬車を希望するという。日本でタレントとして活躍したアフリカ・ベナン共和国のゾマホン大使も、2年前の就任時にしっかり馬車で送迎されていた。

 信任状奉呈式は2010年に34回、11年に38回、昨年は42回と、意外と頻繁に行われている。宮内庁もホームページで式の日程を事前公開しており、暇さえあれば都会の真ん中で馬車列を見るのは簡単だ。

 あの焦げ茶色の優雅な馬車はいつ、誰が造ったのか。実は宮内庁にもハッキリした記録はない。恐らく明治から昭和初期の製造で、国産品なのは間違いないという。

「全体の塗装や屋根革の交換、イスや内装の張り替えなどは数年に一度、行っています。最近は08年度から3カ年をかけ、内装などを整備しました。予算額は5200万円以上で、木製部分は高級漆塗り、シートには京都の手作業で織られた美術絹織物を使用しています」(宮内庁関係者)

 この豪華さが「動く文化財」と呼ばれるゆえんだが、馬車を引く「ばん馬」も皇居内で飼育されている。宮内庁は今年度予算で「厩費」として、約3760万円を計上。「飼料」に約1055万円、「馬糞処理委託費」に約132万円を費やしている。

 新任大使の送迎に馬車を使う国は英国やスペインなど数カ国だけ。これも日本の「お・も・て・な・し」文化か。
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