秘密保護法案:ジャーナリストら「知る権利侵害、廃案を」
毎日新聞 2013年11月20日 21時01分(最終更新 11月20日 22時57分)
特定秘密保護法案の廃案を求めるメディア関係者の集会が20日、東京・永田町で開かれた。鳥越俊太郎さんや岸井成格さんらテレビや新聞、雑誌、インターネットで発信しているジャーナリストが「国民の知る権利を大きく侵害する恐れがある危険きわまりない法案だ」と訴えた。
冒頭、田原総一朗さんが「何を秘密にするのか定義がはっきりせず、結局は官僚がきわめて恣意(しい)的に秘密を作ることになる」と強調。共謀、教唆、扇動を「著しく不当な取材」として処罰の対象としていることに触れ、取材対象に迫り真実を伝えることができなくなると指摘した。「『マスコミが困るだけ』と、国民が関心を持っていないことも問題だ」と危機感を示した。
賛同者の一人として出席した俳優の菅原文太さんは「こういう法案が出てくること自体考えもしなかった。戦争中には(今では)考えられないことがたくさんあった」と、戦時中に時代を重ねて語った。さらに「マスコミだけではなく、国民がこれ以上不幸になるのは困る。国民一人一人が考えなきゃいけない」と強く訴えた。
集会の最後に、法案の廃案を求める要請文を了承。鳥越さんらが内閣府に提出した。【市川明代】