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【社会】福島5・6号機廃炉へ 建屋にまだ燃料3246体東京電力福島第一原発5、6号機の廃炉に向けた検討が最終段階に入った。両機は重大事故を免れたものの、原子炉建屋内に計三千二百四十六体もの核燃料が残されている。これらが全て取り出されれば危険性が減り、建屋の活用にもつながるが、具体的な取り出し計画は未定だ。 (清水祐樹) 東電はこれまで5、6号機の建屋を汚染雨水の移送先として検討するなど、活用策を模索してきた。核燃料を早期に取り出せば原子炉を使った実験も安全にでき、廃炉作業に生かすこともできる。 だが、事故当時に定期検査中だった5、6号機は、原子炉内に核燃料が入ったまま。6号機は先月、使用済み核燃料プールに移し始めたが、5号機の計画は未定。プールに移したとしても核燃料は当面、建屋内に残る。 プールは地上三十メートルを超える高さにある。事故で3、4号機のプールが冷却機能を失った際は注水が難航。自衛隊ヘリや高圧放水車を総動員して危機を逃れたが、建屋上部に大量の核燃料があり続ける危険は大きい。 建屋にある核燃料は1〜4号機も含めると六千三百五十二体に上る。移送先となる別棟の共用プールは六千八百四十体分と上回っている。ただ、現在は事故前から入っている核燃料で九割近く埋まっており、空きをつくるためには十分冷却された核燃料から専用容器に入れ、保管設備に移す必要がある。 使用済み核燃料プールからの取り出しは、十八日に4号機でようやく始まったばかり。東電は「1〜4号機の取り出し状況を見てから、5、6号機の検討をする」としており、5、6号機からの取り出しは後回しになりそうだ。 PR情報
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