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第九十三章 真っ当な戦い
「何とか、間に合いそうだな……」

 はっきりとしたことは言えないが、戦端はまだギリギリ開かれていないのではないのかというのが俺の推測だ。
 ミツキの探索者の指輪によると、位置的に王はまだ王都の中にいるらしい。

 戦いが始まった途端、王様が城の中から打って出るというイベントがあったはずだ。
 それがまだだということは、戦いはまだ始まっていないと考えるのが自然だろう。

 俺たちはもう街の近くのフィールドまで駆けつけている。
 戦闘開始までに間に合うかどうかはともかく、駆けつけた時に戦い自体が終わってしまっていた、なんてことはなさそうだ。

 少しだけ、進むペースを落とす。
 まだ敵の姿が見えてこない内に、素早く作戦を確認する。

 一応だが、歩いている間に敵の種類も確認してきた。
 今の所はだが、西から来たらしいモンスターの中に、俺が見たことのない敵はいない。
 レベル分布としては、130~170といったところで、ブッチャークラスの敵はまだいないようだった。
 西の奥地に行くとミツキも敵わないモンスターもいるそうなので、未実装エリアの端からあふれた敵が出てきた、くらいの解釈でいいのかもしれない。

 ただ、それでもレベル100前後の敵と150前後の敵では天と地ほどの開きがある。
 正直、レベル150クラスの敵が物量に任せて攻めてきたら、街なんて一瞬で落ちるだろう。
 少なくとも、騎士団に対応出来るレベルは軽く超えている。
 高レベルの敵がどの程度混じっているかは分からないが、俺たちが頑張らなければやはり被害は出てしまうだろう。

「やっぱり当初の計画通りに行こう。
 戦闘が始まったら敵の後背を突いて、魔物の注意を引きつける。
 それだけで魔物の圧力が減って、街側はずいぶんと楽になるはずだ」

 俺が言うと、ミツキは心配そうに猫耳を歪ませた。

「魔物は基本的に、一番近い敵に襲い掛かる習性があります。
 敵の背後をたった三人で突けば、敵の後ろ半分を私達だけで相手をする事にもなりかねませんよ?」
「もちろん、分かってる。
 だからこそ敵の群れを見つけても、街との戦闘が始まるまで手は出さない」

 気持ちとしては、俺たちだけで全軍を引き受けたいとすら思っている。
 だが、流石にそれは無謀だろう。

「二人には厳しい戦いをさせてしまうだろうが……」

 言いかけた俺の言葉を、ミツキが強い口調で遮った。

「いえ、私が気にしているのは貴方の事です」
「俺の…?」

 予想外の言葉に、戸惑う。
 それを鋭い目で見ながら、ミツキは言った。

「はっきり言って、レベル170程度の魔物なら私の敵ではありません。
 殲滅には時間がかかりますが、絶対に自分が殺されないと確信出来ます」
「ミツキなら、それは、そうかもな」

 生存能力ということに限定すれば、ミツキは確実にこの『猫耳猫』のNPCで一番だと言っていい。
 抜群の回避能力に加え、魔法耐性と状態異常耐性にも優れている。
 相手がどんな大群であっても、彼女なら切り抜けられるだろうという安心感がある。

「リンゴさんの防御能力は不安ですが、距離を取って戦ってもらえば問題ありません。
 彼女の雷撃を凌ぐような遠距離攻撃はまずないので、遠くからの撃ち合いならまず負けはないでしょう。
 仮に劣勢になったとしても、危なくなった時に逃げられるだけの敏捷性は彼女も備えています」
「それも、一理あるな」

 実際、今回の戦いではリンゴは遠距離攻撃に徹してもらうつもりでいる。
 真希が王女のポジションになったからと言って、あいつに雷撃が撃てるかどうかは分からない。
 対空攻撃をする人間が一人は必要で、だとしたら無理に戦場に近付く必要はない。
 それならば多少の安全性は確保出来るだろう。

「ですから問題は貴方です。
 貴方の発想力、人の裏をかく技の使い方については私も評価しています。
 ですが、今回は何の準備もなく、相手はどんな相手かも分からない魔物の群れです。
 ……貴方は、それでも戦えるのですか?」

 ミツキの視線が、俺に突き刺さる。

 考えてみれば、そんなことを言われるのももっともだ。
 俺は何度も格上と言える相手と渡り合って勝利を重ねてきたが、それは実力というよりも機転や知識による所が大きい。
 事前情報がほとんどなく、乱戦になるかもしれないこの状況で本当に戦えるのか、ミツキはそれを尋ねているのだ。

 だが、俺はミツキの瞳の奥に、俺に対する強い期待を感じ取ってもいた。
 口ではそう言いつつも、俺の能力を一番買ってくれているのは、間違いなくミツキだ。
 そして今の俺には、その信頼に応えられるだけの力がある。

(そう、だな……)

 時間には少しだけ余裕が出来た。
 それに、本格的な戦いの前に、自分がどれだけ出来るのか試してみたい。

「だったら、証明してみせるよ」

 だから俺はそう宣言して、前方、遠くに見える鎧姿のモンスターを指差した。

 リビングアーマー、レベル160。
 物理攻撃に強い耐性を持つモンスターで、戦士である俺たちには相性のよくない相手と言える。
 しかし、逆にあいつを倒すことが出来れば、今回襲撃してきた魔物のほとんどを倒すことが出来るという証明になる。

「あそこにいるリビングアーマーを、ミツキより先に俺が倒してみせる。
 そうすれば、俺の力を認めてくれるだろ?」
「なるほど、私を相手にスピード勝負を挑む訳ですね。
 いいでしょう、受けて立ちます」

 最近あまりそういう面を見せなくなったが、ミツキは元々勝負が好きだ。
 必ず乗ってくると思っていた。

 二人で並んで目標を見定める。
 敵までの距離を測り、どうやって倒せばいいか、倒すまでの流れを頭の中で組み立てる。

「こうしていると、何だか昔に戻ったようですね」

 不意に、ミツキがそんなことを言い出した。
 そういえば、ミツキとはこうやって勝負事をしていて仲間になったのだと思い出す。

「かと言って、以前のようにおかしな手を使うのはなしにして下さいね」

 その言葉に、俺は苦笑した。

「ああ、分かってる。
 今回は、小細工なんてしない。
 正真正銘の、実力勝負だ」

 そうでなければミツキに俺の実力を認めさせられないし、俺の気も済まない。
 だからミツキより先にあいつを倒すために、俺は二つのことを成し遂げなければならない。

 まず、『猫耳猫』最速と呼ばれたミツキよりも早く、あのモンスターの前に辿り着くこと。
 その上で、ミツキが追いついてくるまでの短い時間の中で、あの硬いモンスターを片付けることだ。

 勝負を前に、深呼吸をする。
 方針は決まった。
 後はそれを、実行するだけ。

(よし、行ける!)

 俺が全ての準備・・を終えると、審判役を買って出たリンゴが、

「…はじめっ」

 可愛らしい掛け声と共に手を上げて、勝負が始まった。



「『ステップ』!」

 一歩目は、全くの同時。
 ただし、ミツキの移動速度は『ステップ』に勝る。
 それでも初速の速い『ステップ』なら、スキルの前半で大きく離されることはない。

 『ステップ』で何とか追随して、

「『ハイステップ』!」

 『ハイステップ』で、ミツキの隣に並び、

「『縮地』!」

 最後の移動スキル、『縮地』でミツキを完全に追い越す。

 ……だが、ここからが続かない。

 『縮地』は上位のスキルであるため、ほかの移動スキルや攻撃スキルではキャンセル出来ない。
 ここから甘んじてスキル硬直を受け入れるか、『ジャンプ』などのキャンセル性能が高いスキルで無理矢理にキャンセルするか。
 どちらを選んでも貴重な時間とスタミナをロスしてしまい、結果的にはミツキに抜かされてしまう。
 八方塞がりだ。


 ――と、昔の俺ならそうなっていただろう。


 だが、今の俺の能力なら、ここからもう一個手が打てる。

 『縮地』はほかの移動スキルや攻撃スキルではキャンセル出来ない。
 しかし逆に言えば、『スキル以外の物』でなら、キャンセルが出来るのだ。

「『エアハンマー』!」

 スキルの硬直が起こる直前、事前に準備・・していた『エアハンマー』の魔法が、俺の身体を前方に弾き飛ばす。
 『縮地』を終えた俺の身体が、そこからさらに前方へと加速する。

 風を切る感触に、俺は口元をにやりと歪ませた。
 これが、『猫耳猫』におけるもう一つのスキルキャンセル法、『KBノックバックキャンセル』である。



 スキルによるスキルのキャンセルを製作者が設定した表のキャンセルだとすると、この『KBキャンセル』はゲームの仕様の裏をかいた、裏のキャンセルだと言える。

 ノックバックとはゲーム用語であり、一般に『攻撃した相手を吹き飛ばすこと』を指す。
 この『KBキャンセル』法とはその名の通り、スキル硬直をノックバックで上書きして消してしまうという、『猫耳猫』プレイヤーたちが編み出した荒技である。

 『乱れ桜』の説明の時に話したとは思うが、スーパーアーマーのつかない通常のスキルは、スキル発動中に強い攻撃やノックバックのついた攻撃を喰らうと、強制的に仰け反り状態になって技が中断させられてしまう。
 これを逆手に取ったのが、『KBノックバックキャンセル』というテクニックだ。

 仕組み自体は難しいことは何もない。
 スキルの終わり際に、わざと自分にノックバック効果のついた魔法を当てて硬直を省略キャンセル、ノックバックが終わるとすぐにスキルを使用するというのがその基本的な使い方だ。
 通常よりスキルを素早く連発出来るようになるため、『速射機構』などとも呼ばれるこのテクニックは、『神速キャンセル移動』と同じくらいの衝撃を全『猫耳猫』プレイヤーにもたらした。

 『乱れ桜』のような攻撃判定が特別な物や、『絶刀色彩返し』のようなスーパーアーマーがついているスキルはキャンセル出来ないものの、そのほかのスキルであれば大抵任意のタイミングで好きにキャンセルが出来る。
 これによって、『猫耳猫』の戦闘の自由度は飛躍的に上がった。


 実際にノックバックによく利用されるのは、『プチプロージョン』と『エアハンマー』の二つの魔法だ。
 どちらも自分に当てることを前提で運用されるので、魔法カスタムで威力を抑え、詠唱性能を上げるのが基本となる。

 『プチプロージョン』は威力が弱く、ノックバック効果もごく小さい。
 時限発動でスキル直後にプチプロージョンの爆風を自分に当てれば、スキル硬直よりはるかに短い時間ですぐに行動出来るようになる。
 一番お手軽なKBキャンセル用魔法と言える。

 『エアハンマー』は本来、『指定した方向に風の塊を撃ち出し、命中した敵を指定方向に吹き飛ばす』魔法で、そのままでは自分に使うことすら出来ない。
 しかし、カスタムで射程距離を最小近くまで下げると、なぜか『指定した方向に自分を吹っ飛ばす』魔法へと変わってしまう。

 一応推測としては、『射程で変動するのは実際には魔法の終点位置で、これを極小にすると魔法の始点よりも終点の方が術者の身体に近くなってしまうため、術者に向かって魔法が射出されるようになるのではないか』とのことだが、よく分からない。
 まあ何にせよ、いつもの設定ミスということだろう。

 これを自分に使った場合の特徴は、『プチプロージョン』とは逆になる。
 ノックバックで移動する距離や時間、速度が大きいため、回避手段や移動手段としても使っていけるのだ。



 そして今。
 俺は実際に『エアハンマー』によるノックバックを移動に使いながら、

(『エアハンマー』!)

 仰け反り中に、もう一度『エアハンマー』を詠唱する。
 これが、KB法によるスキルのキャンセルの、通常のキャンセルにはない利点。

 スキル硬直と仰け反り状態には明確な差があり、スキルも魔法も使用出来ないスキル硬直とは違い、ノックバックで仰け反り状態になっている間は魔法の詠唱が出来る。
 もう一つおまけとして、ノックバック中は通常状態と同じ速度でスタミナが自然回復する。
 つまり、スキルコンボの間にノックバックを挟むことで、わずかながらスタミナの回復が出来るのだ。

 そしてノックバックが終わり、地面に足がついた瞬間に、

「『ステップ』!」

 ふたたびスキルを発動。
 もう一度、『ハイステップ』『縮地』をつないで、『エアハンマー』を挟む。

 こちらの方が上位のスキルを使っている上、途中にスラッシュや横薙ぎなどのキャンセルを挟まない分、神速キャンセル移動よりも速度が出る。
 もう少しMPが潤沢であれば『縮地』と『エアハンマー』を直結させてもいいのだが、今回は見送った。

 しかし、それでもミツキをある程度は引き離せた。
 このまま行けば、十分にリビングアーマーに先制攻撃出来る。

(ここからは、力勝負だ!)

 ミツキに俺の速度を見せつけることは出来ただろう。
 あとは、攻撃力を見せる。
 そして、俺が戦えることをミツキに、それから自分自身に、証明する!

 敵を目前に、俺は魔法を発動予約、そして、

「『ステップ』!」

 距離を微調整しながら、思い返す。

 確かに俺には、リンゴのような優遇された基礎能力や、常識外れの通常攻撃はない。
 ミツキのようなチート級の素早さもなければ、剣術の腕に優れている訳でもない。
 それでも……。

「『ハイステップ』!」

 俺にはゲームキャラとしての真っ当な強さがある。
 特別な物は何もなくても、ただレベルを上げ、強い武器をそろえ、使いやすいスキルや魔法を集めた。
 ゲームをしていた時の戦い方をそっくりそのままなぞることは出来なくても、8割程度再現するには充分な能力を手に入れてもいる。

「『朧斬月』!」

 今使った『朧斬月』もその一つ、時間差発動する大太刀の中距離攻撃スキルだ。
 武器を振った後、少し間があってから離れた場所に斬撃が発生する。
 斬撃発生までにタイムラグがあるため、慣れないと命中させるのが難しく、また最初の振りに当たり判定がないため、接近されれば無防備になるという欠点を秘めているが、それを補うほどの有用性がこの技にはある。

「『ハイステップ』!」

 最初の武器振りの時点で技のモーションは終わったとされているのか、本命の斬撃が発生する前にスキルをキャンセル出来るのだ。
 しかも、そこでスキルをキャンセルしても、斬撃はちゃんと発動してくれる。
 だから、

「『ジャンプ』!」

 朧残月の斬撃の発生に合わせるため、『ハイステップ』と『ジャンプ』で距離と時間を稼ぎ、

「『横薙ぎ』!」

 別のスキルを使うことで、二つのスキルの同時攻撃が可能になる。
 ただ、スキルの同時攻撃に大したメリットはない。
 しかし、何事にも例外という物があって……。

「『パワーアップ』!」

 最後の仰け反り中に発動予約をしておいたパワーアップが時限発動し、俺の身体を赤く光らせる。
 そしてこれが、俺が同時攻撃を狙う理由。

 通常のパワーアップの効果は、『30秒間、筋力を1.3倍にする』という物。
 だが俺は魔法カスタムによって、魔法の持続時間を極限まで削り、MP消費まで増やして、魔法効果を最大まで上げた。
 結果完成した魔法効果がこれだ。

『0.5秒間、筋力を9.9倍にする』

 『猫耳猫』における能力強化、弱化ステートの設定可能範囲は9.9~0.1だと分かっている。
 つまりこの魔法は、ほんのわずかな時間だけ、システム上望める最大の能力アップを行えるということ。

 代償として、その効果時間はたったの二分の一秒しかない。
 だが、その間に繰り出す攻撃は全て、必殺の一撃に姿を変える!

「これ、でえぇ!!」

 俺の雄叫びに呼応して、同時に二つのスキル、縦と横の斬撃が鎧を捉える。
 腕に感じる硬い感触。
 だが、パワーアップした今なら力で押し通せる。

 弱点を狙うなんて、そんな面倒な真似はしない!
 そのまま、振り抜く!!

(――通った!)

 独特の感触と共に、腕が振り抜かれる。
 鎧が切り裂かれ、『朧斬月』の縦の斬線と『横薙ぎ』の横の斬線が綺麗に重なって、十字の軌跡が描かれた。

(どうだ!?)

 剣を横に振り抜いた姿勢のまま、俺は鎧の怪物を見上げる。
 いくらレベル160のモンスターとはいえ、身体を四つに分割されては生きてはいられないようだ。
 リビングアーマーは反撃することもかなわず、そのまま光の粒と化して空に消えていった。

「……ふぅ」

 技の終了と共に訪れるスキル硬直に身を任せ、俺は詰めていた息を吐く。
 じわりじわりと、達成感が込み上げる。

 これで、勝負は俺の勝ちだ。
 だが、それ以上に価値のある物を、俺は手に入れた気がする。
 それは、自信。

 今まで、まともに戦うことをしてこなかった。
 奇策に頼り、口八丁で相手を騙し、能力よりも機転で敵を倒してきた。
 そのせいで、『奇剣使い』なんてあだ名もつけられた。
 だけど、今……。

「もう、奇剣使いは廃業かもしれないな……」

 今ならようやく、胸を張って言える。
 俺は――


「――俺はもう、普通に戦っても強い!!」


 溢れ出す充足感に任せ、俺がそう高らかに宣言すると、

「えっ?」

 後ろから、驚きの声が聞こえた。

 なんだ、今の「その発想はなかった」みたいな動揺した声。
 振り向いて、追いついてきたミツキに問いかける。

「え、いや、今の俺、普通に強かったよな?
 奇策とか奇剣とか使わないでも、ちゃんと普通に戦えてたよな?」
「…え? あ、はい。そう、ですね。
 ふ、普通、普通……に、いつもの貴方でした!」

 ミツキが猫耳をキョドらせながら答える。
 不審に思って見つめると、ミツキは目を逸らした。
 猫耳も「こっちみないでー!」とばかりに全力で伏せられている。

(え、何でそんな反応?)

 ミツキはいつもの鉄面皮すら崩し、見るからに挙動不審になっている。
 その理由が分からず、混乱する俺に、

「…ソーマは、かんちがい、してる」
「リンゴ…?」

 青い髪をした少女が、ゆっくりと近付いてきた。

 やっぱりリンゴは俺の女神だ。
 彼女が興奮して力の入っていた俺の手を優しく包み込むと、ささくれ立った気持ちが癒されていく。

 それから女神は俺を見上げ、諭すようにこう言った。


「『ふつう』と『へんたい』は、ちがういみのことば、だよ?」


 ……神は死んだ。




(俺の戦い方、傍から見てるとやっぱ変なのかなぁ……)

 そんな新たな悩みが生まれ、常に自分視点というVRゲームの弊害を思い知らされた、決戦前の一幕だった。



おまけ
技紹介『朧十字斬り』

ゲーム時代のソーマの得意技の一つ。
遠くから『朧残月』を放ち、距離と時間を合わせるために『ハイステップ』で接近。
間につなぎの『ジャンプ』を挟んでタイミングを合わせて『横薙ぎ』を使うことによって、十字の攻撃を繰り出す。
『朧残月』の攻撃威力は斬撃が発生した時に計算されるので、『朧残月』『横薙ぎ』の両方に、改造された『パワーアップ』の筋力アップが適用されるという利点がある。

技名は、『朧十字斬り』と書いて『インビジブルクロス』と読む。
数年後に思い出した場合、身悶えることは必至。
ソーマの厨二時代は、まだ終わらない…!!


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