来日早々ドーリングは曙に瞬殺を予告した

　全日本プロレス２４日の長野・ビッグハット大会で、新３冠ヘビー級王者・曙（４４）に挑戦する世界タッグ王者ジョー・ドーリング（３１）が２０日、来日。超短期戦による王座強奪を予告した。

　この日、眉間にシワを寄せつつふてぶてしく成田に降り立った凶暴戦士は「曙はスモーマッチぐらいのスピードで終わるかもしれないぜ。ミーが５冠王になる」と腕をぶした。

　身長１９５センチ、体重１３５キロの恵まれた肉体を持つドーリングは問答無用のパワー殺法が最大の武器。実際に今年のチャンピオン・カーニバル公式戦（４・２４、長野・茅野）では２０３センチ、２１０キロの曙を担ぎ上げ、デスバレーボムで沈めている。曙も「一番投げられているのはジョー」とパワーについては認めるほどだ。

　ドーリングが言う大相撲の取組ばりの秒殺は難しい気もするが、不可能な話でもない。カーニバルで曙を下した試合時間はわずかに４分１３秒（２５３秒）。これが３冠選手権であれば、昨年８月に船木誠勝が当時の３冠王者・秋山準を撃破した４分３７秒（２７７秒）の史上最短記録を上回る偉業だった。新記録樹立は射程内といえる。

　１０・２７両国大会で挑戦表明した際に新３冠ベルトにツバを吐きかける暴挙に出た。曙を激怒させたが「（曙が優勝した）王道トーナメントで俺と戦ったわけでもない。そのトーナメントで俺も（前３冠王者の）諏訪魔を倒した。真のチャンピオンではない」と暫定王者扱いにして一蹴。長野決戦は壮絶な肉弾戦となりそうだ。