国際原子力機関(IAEA)が日本の福島第1原発に派遣する廃炉計画調査チームに、IAEA放射線輸送廃棄物安全局のハン・ピルス局長がメンバーとして加わることがわかった。今年の夏に福島第1原発での汚染水漏れ問題が表面化して以降、韓国人がIAEA調査チームの一員となるのは今回が初めて。
19人からなる調査チームは今月25日から来月4日までの日程で、現地で使用済み核燃料プールからの燃料集合体取り出し作業や汚染水対策の点検などを行う予定だ。韓国原子力研究院原子力産業技術開発本部長を経て2011年からIAEAに出向しているハン局長は、調査チームの副団長として現地を訪問するという。
今年8月に韓国国内で福島での汚染水流出問題に対する心配の声が高まったことを受け、韓国政府はIAEAの調査チームに韓国人の専門家を含めるよう、外交面で努力を重ねてきた。
調査チームは点検を終えた直後、日本政府や原発を運営する東京電力などと会議を行い、来月4日に東京で開かれる記者会見で点検結果について公表する予定だ。
一方、東京電力はすでに廃炉が決まった福島第1原発1号機から4号機に加え、5号機と6号機も廃炉とすることを正式に決めた。共同通信が報じた。東京電力は5号機と6号機の設備を1-4号機の廃炉に向けた研究施設として活用したい考えだ。