【富山】チーム好調の立役者・白崎、安間監督続投なら残留

最近５試合で４得点と絶好調の白崎。来季の去就は安間監督の動向にかかっている

白崎（左）とハイタッチする富山・安間監督。続投要請の返答を保留している

　Ｊ１清水エスパルスから期限付き移籍中のＪ２カターレ富山のＦＷ白崎凌兵（２０）の来季去就が安間貴義監督（４４）の動向次第であることが２０日、分かった。８月途中から富山に加入した白崎は、最近５試合で４得点と絶好調。これを受け、レンタル元の清水は安間監督が来季も富山を率いる場合に限り、レンタル期間を延長したい意向を富山側に通達。来季続投要請の返答を保留している指揮官の決断が、チームの未来を大きく左右する。

　注目される若きストライカーの去就は、指揮官がカギを握っている。レンタル元の清水は、白崎の富山での成長を喜び、安間監督の育成力を絶賛。来季も監督続投となれば、白崎のレンタル延長の方針を固め、その旨を富山側に伝達済みだという。

　７クラブによる争奪戦の末に昨年入団した清水では出場機会に恵まれず、今年８月に富山に期限付き移籍。加入当初は周囲との連係不足と「全部、自分がやらなければいけないと思った」という気負いで精彩を欠いたが、１０月２０日のＧ大阪戦でのリーグ戦初得点を呼び水に、最近５試合で４ゴール。トップ下でアシストも量産し、チームのＪ２残留の原動力となった。

　清水はアフシン・ゴトビ監督（４９）の来季続投が決定的。白崎の起用法に大きな変化はないとみられ、本人も今や不動の地位を築いた富山でさらなる活躍を目指したい意向のようだ。それでも、安間監督が現時点でクラブ側からの続投要請に対して返答を保留。２４日のリーグ最終戦（岐阜戦）後に見込まれる清原邦彦社長（６６）らを交えた来季のチーム強化に関する話し合いを経て、去就が決まる予定だ。

　左膝痛などを理由に辞退したが、一度はＵ―２０日本代表のミャンマー遠征（１８～２１日）メンバーに選出されるまでに飛躍した白崎。安間監督が退任の場合は、自身も富山を離れ、Ｊ２上位を中心に他のクラブへの移籍を模索していくことが予想される。

　◆白崎　凌兵（しらさき・りょうへい）１９９３年５月１８日、東京・調布市生まれ。２０歳。小２から横河武蔵野ジュニアでサッカーを始め、中学ではＦ東京Ｕ―１５むさしに所属。高校は山梨学院大付へ進学し、３年時に主将。Ｊ１清水では、２年間でリーグ戦８試合出場、０得点。１８０センチ、６７キロ。血液型Ａ。家族は両親と兄、妹。