福島原発4号機:核燃料取り出し まず4体キャスクに収納

毎日新聞 2013年11月18日 16時58分(最終更新 11月19日 01時35分)

福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールで始まった燃料回収作業。クレーン(中央)で燃料をつり上げ、水中を移動させてプールに沈めたキャスク(プール右奥の円形の下)に収納する=2013年11月18日午後3時すぎ、東京電力提供
福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールで始まった燃料回収作業。クレーン(中央)で燃料をつり上げ、水中を移動させてプールに沈めたキャスク(プール右奥の円形の下)に収納する=2013年11月18日午後3時すぎ、東京電力提供

 東京電力は18日、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールから核燃料(長さ4.5メートル、1辺14センチ)の取り出しを始めた。2011年3月の事故後、プールからの核燃料回収は初めて。政府と東電が示している今後30〜40年かかる3段階の廃炉工程で、各号機の燃料取り出しを進める「第2期」に移行した。4号機の燃料取り出し開始で廃炉作業が本格化する。

 4号機プールに保管されている核燃料は1533体(使用済み1331体、未使用202体)。

 東電によると、18日午前9時50分から輸送容器「キャスク」のふたをはずすなどの準備を始め、午後0時半、22体の収納が可能なキャスクをプール内に設置。午後3時18分に1体目の取り出しに着手し、同57分に収納した。この日の作業は午後6時45分に終了し、4体が収納された。残りの18体も19日までに終える予定。キャスクはその後、プールからつり上げられ、1週間後を目安に、約100メートル離れた敷地内の保管設備「共用プール」に運ばれる。

 4号機をめぐっては原子炉建屋が水素爆発し、プール内に大量のがれきが入った。大型のがれきは撤去されたが、細かいがれきが残り、余震も懸念されている。東電は「クレーンを毎秒1センチで引き上げるなど、慎重を期した。今のところ、トラブルは確認されていない」と説明した。

 1533体の取り出し完了は来年末で、この間の作業は6班(各班6人)が2時間ごとに交代で臨む。作業員は1日の作業で0.8ミリシーベルト被ばくすると試算されている。

 東電の広瀬直己社長は4号機の燃料取り出し開始を受け、「廃炉作業における重要なステップの一つと考えており、安全かつ着実に作業を進める」とのコメントを発表した。【鳥井真平】

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

毎日スポニチTAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

週刊エコノミスト

週刊エコノミスト

毎日プレミアムモール(通販)

毎日プレミアムモール(通販)

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM

環境の毎日

環境の毎日

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

日報連

日報連