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スペイン 中国・江沢民氏らに逮捕状11月20日 21時48分
スペインの裁判所は、中国の江沢民元国家主席や李鵬元首相ら過去の指導部などの5人が、チベットでの住民虐殺に関与したとして逮捕状を出す決定を下し、今後、スペインと中国の外交問題に発展する可能性が出ています。
スペインのマドリードにある高等裁判所は、20日までに、人権団体からの刑事告発に基づいて、中国の江沢民元国家主席や李鵬元首相ら過去の指導部などの5人に対する逮捕状を出す決定を下しました。
逮捕容疑は、チベットでの住民虐殺に関与していたとするもので、裁判所が出した決定文では「当時、5人が掌握していた政治や軍の権限を考慮すれば、関与していた疑いがある」などとしています。
スペインの司法制度では、スペイン人に対する人権侵害の疑いがある場合は国外で行われた犯罪であっても管轄権が及ぶと規定されているということで、今回のケースでは、スペイン国籍を持つチベット族の人などが刑事告発したということです。
過去には70年代から80年代にかけて南米のチリで軍政をしいたピノチェト元大統領に逮捕状が出されたことがあります。
スペインの裁判所の決定に対して中国外務省の洪磊報道官は、「スペイン側には、中国の厳正な立場を直視し、悪い影響をなくして、チベット独立勢力に誤ったサインを送ることや、両国関係を損なうことがないようにしてほしい」と述べ、強い不満を示しました。
一方、スペインの新聞も「スペイン政府を窮地に陥れている」と伝えるなど今後、中国との外交関係が悪化することへの懸念が広がっています。
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