―その世界には、ある魔法が発達している大陸があった。
その大陸にある魔法図書館、地下30階には、ある一冊の本が厳重に保管されていた。
その魔導書の名前は『グリモワール』。
大昔の大戦で猛威をふるった魔人が封印されている、強力な書であった。
……と、とてもすごい魔人のはずなのだが、その実態は単なるエロ魔人で、威厳のカケラもなかったりする。
そんなグリモワールが所蔵されている図書館の司書が、主人公『ミハイ』。
本を読むことが好きな彼は、司書という仕事を通じてグリモワールと知り合い、いつの間にか彼と仲良くなってしまっていた。
エロいことばかりの魔人だが、魔法に関する知識は本物で、その点においてはミハイも部分的にだが彼のことを尊敬していたのだが……そんなある日、事件が起きる。
なんと、『グリモワール』の中身のページが何者かに盗まれてしまったのである。
膨大な魔術知識の詰まったグリモワールの「断片」。それがどこか他の大陸に流出しては、大変なことに……それこそ、世界を巻き込む世界大戦も起こりかねない。
事態を憂慮した賢者「メイナード」はそこで、グリモワールと親しいミハイに魔導書の断片を回収してくるよう命令。
そんなわけでミハイは、そもそも盗まれたのは自分の体の一部であるため、その行方を感知できるグリモワール本人と、‘魅女’という国がグリモワールの力を借りたい時に見返りとして差し出される女の子「ユーリス」……
なんだかんだ理由をつけて同行してきた幼馴染の魔法使い「クレハ」……
ミハイからグリモワールを引き離そうとして同行してきたシスター「テレサ」たちと共に失われたページを求めて旅をすることになるのであった。