2013.11.20 05:04(3/3ページ)

ラスト4球は本気締め!虎・藤浪、新フォーム完成へ向け36球

キャッチボールする阪神・藤浪=安芸市営球場(撮影・中川春佳)

キャッチボールする阪神・藤浪=安芸市営球場(撮影・中川春佳)【拡大】

 試行錯誤を繰り返した安芸の日々だった。インステップ矯正用のラインを引いた。一塁側か三塁側か、立つ位置にも気をつかい、前後左右、上からもビデオ撮影も行った。スパイクも6本刃から8本刃のものに。

 キャンプは20日で打ち上げ。今月は鳴尾浜で練習するが、同コーチからは今後の宿題を課された。1つ目は「今やっていることをイメージする」。2つ目は「キャッチボールから意識していく」。2点を課題にオフに入る。

 「そんなに(全力では)なかったです」

 全力に見えたラスト4球も藤浪にとってはまだ勝負の球ではない。冬の自主トレを過ごし、来年2月の沖縄・宜野座キャンプへ。体に染み込ませ、新フォームを完成させていく。(柏村 翔)

今キャンプの藤浪

★11月1日 投手では異例のキャンプ初日からフリー打撃。25スイング中2連発を含む3本のサク越えをマーク
★同2日 左打者の内角低めへの精度向上を課題に中西投手コーチとつきっきりで投球フォーム時の左足のインステップの矯正に取り組む
★同5日 セ・リーグ、交流戦の日程が発表。和田監督は、開幕戦の巨人戦(東京D)に「(藤浪を)開幕投手候補の1人」と明言
★同7日 計4キロのクロスカントリーで驚異のスタミナを披露。2位秋山に30秒差をつける19分46秒の圧勝劇
★同9日 中西投手コーチがフォーム改造の全貌を披露。リリースは藤川球児、半身はダルビッシュ有の両投手を目標に掲げた
★同17日 ゼット社製の新スパイクを披露。特徴は左は7本歯、右は8本歯と左右非対称になっており、藤浪仕様のオリジナル。「感触悪くない」と上々の反応

インステップ

 ステップとは投球動作中に踏み込む足が地面に接地する局面をさす。インステップは投球方向に対して、腰の可動域が大きくなるためボールスピードが上がるといわれている。逆に投球方向に背を向ける時間が長くなり、投球方向を見る時間が少ないため、コントロールが難しい。アウトステップは身体が開きやすく、ボールに力が伝わりにくい。ただ、投球方向が見やすくなるためボールがコントロールしやすいメリットがある。

(紙面から)