日刊ゲンダイ 11月20日(水)10時26分配信
「現地入りしたスポーツ紙は他の作品のあご足付きの“ご招待取材”です。実際に賞を取ったのは前田の方でしたが……」(芸能プロ関係者)
黒沢清監督による前田敦子(22)主演の「Seventh Code」が、第8回ローマ国際映画祭で最優秀監督賞と技術貢献賞を受賞し、2冠を達成したというニュース。本映画祭で日本人初の受賞で快挙――というわりに発表翌日(18日)のスポーツ各紙の記事はこぢんまりとした扱いだったが、「大人の事情」が絡んでいたというわけだ。
同映画祭は国際映画祭の中でもニューカマーの部類。3大国際映画祭のひとつで同じくイタリアで開催される「ベネチア」と比べれば、知名度も影響力もまだまだだが、注目度は年々高まっているという。
「ロッテルダムやロカルノ、ベネチアといった国際映画祭のディレクターを務めてきたマルコ・ミュラー氏が、昨年からローマの同職に就任。彼のヤリ手ぶりは有名です。ローマは商業性よりアート系の作品を重視する流れになりつつあり、日本映画に造詣が深いミュラー氏は以前から黒沢清監督を高く評価しています。今回の受賞は納得ですね」(映画ジャーナリスト・大高宏雄氏)
海外で評価されたが、日本での公開は未定。そもそも製作発表の会見も開いていないなど、何かとベールに包まれた作品だが……。
「どうやら当初は映画として製作されたのではなく、前田敦子の同名の新曲のミュージックビデオとして撮影されたもの、なんて話も出ています。AKB48は映画監督がMVを作るのは珍しいことではなく、中でも今作は作品性の高さから映画に“格上げ”したともっぱらです」(映画関係者)
運をも味方につけ、主演映画が海外で賞を獲得した前田は、女優としてハクがついた格好だ。今週21日に最終回となる時代劇ドラマ「あさきゆめみし〜八百屋お七異聞」(NHK)は平均視聴率4%台と鳴かず飛ばずだったが、黒沢監督が「日本ではめずらしいタイプの俳優」と褒めるように、映画界で前田の評価は高い。
いっそのことテレビドラマなんてやめて銀幕女優を目指すべきでは。
最終更新:11月20日(水)10時26分
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