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【大相撲】

千代大龍 迷いなし

2013年11月19日 紙面から

◇九州場所<9日目>

(18日・福岡国際センター)

 左右の網膜剥離からの復活を目指す千代大龍(25)=九重=が舛ノ山に勝ち2敗を守った。白鵬(28)=宮城野=と日馬富士(29)=伊勢ケ浜=の両横綱は無傷の9連勝。白鵬は豊真将を危なげなく寄り切り、日馬富士も栃乃若を寄り切りで難なく退けた。平幕の碧山が敗れて1敗がいなくなり、稀勢の里、鶴竜の2大関、千代大龍、富士東の2敗5人が2横綱を追う。

 腹の据わった押し相撲ほど怖いものはない。舛ノ山を勢いよく突き出して2敗を死守した千代大龍。開口一番、「何も考えてないから」と言い放った。

 場所前に両目を網膜剥離で手術。同時に見つかった両目の緑内障も点眼薬による治療が続いている。そんな状態での強行出場。だから、やることはひとつ。

 「立ち合い、左からかち上げるしかありませんから。頭から当たれないので」。迷いはかけらもない。

 場所前にできたのは基礎運動だけだが、やれるだけのことはした。日本ハムの中田翔などを指導するトレーナーのケビン山崎さんに、福岡のジムで3日間の集中トレを受けた。

 九重部屋の関取衆は絶好調。十両4人、幕内1人の5人いるが、5人とも白星を飾ったのはこの日で4日目。先陣を切る千代丸は8勝1敗で十両の優勝争いでトップを走る。5人とも勝つと師匠の九重親方(元横綱千代の富士)や後援者がご褒美として焼き肉など食事に連れて行ってくれるので、最後に登場する千代大龍は重要な役割を担っている。「プレッシャーがありますよ」と言いつつ、「一人間として、頑張ってるところを見せたい」と発奮材料になっている。

 来年1月に誕生予定の第一子は女の子だと判明した。師匠は「来年は三役! という気持ちで頑張れ。力は持っているんだから」とハッパをかけるが、このペースで白星を重ねれば早々に師匠の期待に応え、来年1月の初場所は三役でパパになる可能性もある。

 「ボクもバカじゃないから、稽古を1回や2回しただけで勝ち越せるとは思っていません。そんなに甘くないです。ガハハハハ」と笑うが、その予想は外れそうだ。 (岸本隆)

 

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